(VOVWORLD) -第13回ベトナム共産党中央執行大会の前、敵対勢力は、『ベトナムの市場経済は、正しくない方向へ進み、資本主義の道を歩み、民間経済セクターの発展を奨励していない』と言うベトナムの市場経済の現状を歪曲しました。実際、およそ35年間にわたる経済改革と国の建設過程は、ベトナムの市場経済が正しい方向に沿って運営し、複数の望ましい成果を収めてきたことを示しています。
2020年8月6日、ハノイで、EVFTA協定の実施計画のオンライン会議を主宰したフック首相 (写真提供: Quang Hiếu/VGP) |
ベトナムにおける社会主義を志向する市場経済の発展は、高い成果を収めました。その最大となる証は、およそ35年間にわたって、ベトナムは、貧困と低開発の状態から脱却し、地域で経済が最もダイナミックに発展した国の一つとなっています。これまでに、ベトナムは、13件のFTA=自由貿易協定を締結しています。中でも、欧州連合などとの次世代FTAがあります。したがって、ベトナム経済の市場は広く開かれるようになりました。アメリカと欧州連合は、アジア太平洋地域におけるベトナムを重要な貿易パートナーと見なしています。2020年2月までに、71カ国がベトナムを市場経済国として認定しています。
ベトナムが実現している社会主義を志向する市場経済は、国際通例に合致しています。ベトナムが採用してきた世界市場経済のルールには、競争と利益のルールがあります。国営企業と民間企業との公平な競争環境を確保するために、第12期党中央第5回総会は、3件の決議を採択しました。それらは、「社会主義を志向する市場経済体制の完備」に関する決議11号、「社会主義を志向する市場経済における民間経済セクターを重要な原動力へと発展させる」に関する決議10号、「国営企業の再構築、刷新、効果向上の継続」に関する決議12号となっています。この3件の決議は、高い競争力、国営企業と民間企業間の平等な競争を示しています。
一方、2019年12月30日に開催された政府と各地方との会議で、グエン・フ・チョン党書記長・国家主席は「民間経済セクターの発展を奨励し、有利な条件を作り出す。民間経済セクターを経済の重要な原動力に発展させる。民間経済セクターは、国有経済と集団経済と共に、底力や経済の自主性を向上させ、国際社会に積極的に参入してゆく」と強調しました。
ベトナムの社会主義を志向する市場経済の中では、民間経済セクターに対する差別がまったくなく、民間経済セクターの発展を妨げないのは明らかです。逆に、ベトナムの党、国家は、民間経済セクターの発展、国民が正当な富を築き、国と家に利益をもたらすことを奨励しています。
実際、ベトナムでは、多くの民間企業が急速に発展し、強力なリソースを持つ経済グループになっています。例えば、複合企業ビングループ(Vingroup)、不動産分野のサングループ(Sun Group)、格安航空会社最大手ベトジェットエア (Vietjet Air)などです。
アメリカ経済誌フォーブスが2020年4月7日に発表した2020年版の世界長者番付に、ベトナムから4人がランクインしました。ランクインしたのは、ビングループのファム・ニャット・ブオン会長が資産56億ドルで286位、ベトジェットエアのグエン・ティ・フオン・タオ社長が資産21億ドルで1001位、自動車組み立て生産大手チュオンハイ自動車(THACO Truong Hai)のチャン・バー・ズオン会長が資産13億ドルで1415位、及び、テクコムバンク(Techcombank)のホー・フン・アイン会長が資産10億ドルで1990位となりました。
ベトナムにおける社会主義を志向する市場経済の発展は、資本主義ではなく社会主義を建設するためです。党の指導、国家の管理の下で、ベトナム経済は、自由市場経済の弱点を克服しました。
ベトナムは、自国独自の政治、文化を持ちながら、ベトナム社会の特徴に合致する市場経済の構築を進めています。これまでに収めた成果と明るい展望で、ベトナムの社会主義を志向する市場経済は社会主義への正しい道を歩んでいることです。