これは、グエン・スアン・フック首相が執筆した記事の主な内容です。記事の中で、フック首相はこの目標を実現させるため、4つの方向を打ち出しています。

グエン・スアン・フック首相

第1に、経済構造の転換及び成長モデルの刷新を引き続き行うことです。その中で、第4次産業革命のメリットを最大限に活用する産業を発展させる方針です。ベトナムは、国のインベンション・イノベーション能力の向上、科学技術の研究・適用、経済のデジタル化などを促進させることを通じて、第4次産業革命の流れに主体的に参加する必要があります。そのため、人材の質を一層高めることや、企業にインベンション・イノベーションによるスタートアップを奨励すること、国内外の専門家を誘致すること、科学技術分野における国際協力を拡大することなどが求められています。

第2に、国のリソースを最大限に解放するため、関連法律と政策を整備することです。関連法律と政策を整備する際、市場がリソースの効果的な活用に対する重要な役割を果たすことから、市場経済の原則と原理に従って整備しなければなりません。すべての経済セクターがすべてのリソースに平等にアプローチすることができるという原則を守る必要があるとしています。

第3に、公共投資の効果を高めるとともに、国内外からの投資を誘致・活用することです。その中で、インフラ整備の分野では、国内外からの投資は重要な役割を果たしています。

第4に、外からのリソースを誘致・活用して、国内のリソースに変更させることです。その中で、外国直接投資を誘致する際に、これまでの外国投資の量から質を重視するようになります。具体的には、付加価値の高いプロジェクトや、ハイテクを導入するプロジェクト、近代的な管理方式を導入するプロジェクト、世界のバリューチェーンにつながるプログラムなどを優先的に誘致するということです。そして、国外在留ベトナム人からの送金や、海外に派遣された労働者の送金の効果的な調達・使用も重要です。

さらに、CPTPP先進的かつ包括的な環太平洋経済連携協定やEUとの自由貿易協定などのメリットを最大限に活用し、投資誘致・市場開拓・技術移転・グローバル的バリューチェーンへの参加を加速させる必要があります。

記事の結論で、フック首相は、ベトナムは2020年に、ASEAN議長国と国連安全保障理事会非常任理事国を務めることから、国内外のリソースを国の発展事業に活用する環境に恵まれているものの、強い決意と大きな努力をしなければならないと強調しました。