(VOVWORLD) - ベトナムのグエン・ティ・キム・ガン国会議長の招きに応え、イランのアリー・アルダシール・ラーリージャーニー国会議長は15日から18日にかけてベトナム公式訪問を行っています。
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この訪問は両国の国交樹立45周年にあたり行われ、両国の協力関係に新たな原動力をつけるとしています。
1973年、ベトナムにおける戦争を終結させ、平和を回復するための協定、いわゆる「パリ協定」が締結された後、ベトナムとイランは外交関係を樹立しました。1991年1月、イランはハノイに大使館を、1997年、ベトナムはテヘランに大使館を開設し、そして、2009年9月、ベトナム・イラン友好関係が設立されました。それ以来、両国関係が良好に発展しています。
関係発展の良い基盤
この45年の間に、ベトナムの3代の国家主席がイランを、イランの3代の大統領はベトナムを訪問しました。2016年3月、チュオン・タン・サン国家主席がイランを訪問しましたが、同年10月、イランのハサン・ロウハーニー大統領はベトナムを訪問しました。
先ごろ、ロシアのサンクトペテルブルクで開催されたIPU=列国議会同盟の第137回総会に際し、ベトナムのグエン・ティ・キム・ガン国会議長はイランのラーリージャーニー国会議長と会見しました。これらの相互訪問や会見は両国関係に新たな1ページを開いたとしています。
これまで、投資、貿易、文化、科学技術分野を中心に経済文化科学技術協力合意書や航空輸送協定、文化協力覚書、教育研究協力合意書、投資奨励保護協定など複数の文書が締結されました。
経済協力の展望
現在、イランは中東地域でベトナムの最大の貿易相手国となっています。両国の外交関係は1973年に樹立されました。貿易関係が2003年前までに発展しませんでした。イランはベトナムから携帯電話、電子製品とその部品、繊維製品、履物、水産物、農産物、食品、建設資材、野菜と果物を輸入しています。2011年以来、ベトナムは連続してイランへの輸出超過を実現しています。両国の高級指導者は2021年をめどに商取引額を20億ドルに引き上げることで一致しました。これを達成するため、双方は企業に対し、エネルギー、通信、科学技術、水産物など得意分野での協力や投資促進に有利な条件を作り出しています。
経済協力の傍ら、両国は観光・文化協力や、草の根外交、専門家、研修生、学生の交換を進めています。一方で多面的な協力の発展を目指し、ベトナムとイランは財政、植物検疫、情報通信に関する協力合意書の交渉と締結に力を入れています。2016年、ベトナム国家銀行とイラン中央銀行が協力合意書を締結したことは貿易投資協力を更に強化するための基礎であるとしています。
ベトナムは東南アジアでイランの重要なパートナーである一方、イランはベトナム製品が中東に進出するための窓口となっています。今回、行われるイラン国会議長によるベトナム訪問は両国関係の強化、発展に貢献するものとなると評されています。