(VOVWORLD) - グエン・スアン・フック首相による今回のタイ公式訪問は、両国の戦略的パートナーシップをさらに具体化・深化させるチャンスとなるでしょう。
タイのプラユット・チャンオチャ首相の招きに応え、ベトナムのグエン・スアン・フック首相夫妻は17日から19日にかけてタイを公式訪問しています。フック氏が首相としてタイを訪問するのは今回が初めてです。両国関係が良好に発展している中で行われるこの訪問は、両国の戦略的パートナーシップをさらに促進させる措置について話し合う機会です。
ベトナム・タイ戦略的パートナーシップを幅広く発展
1995年にベトナムがASEAN東南アジア諸国連合に加盟して以来、ベトナムとタイの関係は新しい段階に入りました。両国は全ての分野において協力関係を拡大しています。ベトナムは東南アジア地域においてタイの唯一の戦略的パートナーです。
近年、両国の指導者らによる相互訪問が頻繁に行われています。これらの訪問は政治的信頼の強化に寄与しています。また、両国の政府は共同内閣会議や、二国間協力に関する共同委員会、外務次官級の政治協議などいろいろな協力体制を展開しています。そして、2013年6月に両国関係を戦略的パートナーシップに格上げされ、2014・2018年期の戦略的パートナーシップ展開行動計画を締結しました。
国防・安全保障分野において、両国は、政治・安全保障協力に関する共同作業グループの定期的会議の開催や、空軍と海軍の協力強化、情報交換、海上での共同パトロール、国防次官級の対話などを実施しています。
経済協力においては、タイは、ベトナムにとってASEAN内の最大貿易相手国である一方、ベトナムはタイにとってASEAN内の第2輸出市場です。昨年の両国の貿易総額は125億ドルに達しました。今年上半期のその数字は、およそ70億ドルにのぼっており、前年同期と比べ22%増となっています。両国は、2020年をめどに、貿易総額を200億ドルにするという目標を掲げています。
また、タイ企業によるベトナムへの投資総額は82億ドルにのぼっています。タイは、ベトナムに投資している国と地域の中で、10位に立っています。そして、両国はタイへのベトナム人労働者派遣を始め、労働分野における協力を強化しています。さらに、両国の各地方間の協力も進められると共に、国連・ASEAN ・APECなどの国際場裏での連携を強化しています。
戦略的パートナーシップを深化させる訪問
ベトナムとタイの関係は、二国間だけでなく、多国間の枠内でも発展しています。両国は共に、ASEANの加盟国であり、メコン川流域の多くの協力体制にも参加しています。ベトナムとタイは、ASEAN、並びに、メコン川流域の安定と発展に重要な役割を果たしていると評されています。
グエン・スアン・フック首相による今回のタイ公式訪問は、両国の戦略的パートナーシップをさらに具体化・深化させるチャンスとなるでしょう。