(VOVWORLD) -ハンガリー首相は3日間にわたりベトナムを訪問しています。これはベトナムとハンガリー関係の重要な出来事であり、双方に様々な協力チャンスをもたらすとしています。
訪問期間中、双方は一連の協力合意書を締結し、貿易、投資を中心に多くの分野での協力の強化について討議する予定です。
過去67年間、ベトナムとハンガリーの友好と外交関係は良好に発展しています。ハンガリーはベトナムを東南アジア地域での戦略的パートナーと見なし、同地域の平和と安定はハンガリー、ひいてはEU=欧州連合の政治的・経済的利益につながるということです。これまで、両国は互恵と相互尊重を基礎に潜在力がある分野での協力を促進してきました。
貿易協力が好調
ここ数年、双方の商取引額は安定的に増加していますが、希望額に達していません。
繊維製品、ハンガリー向けのベトナムの主力の輸出品 |
また、経済協力政府合同委員会が頻繁に開催されるとともにシンポジウムや貿易振興活動などが行われています。ベトナム税関総局の統計では2016年、双方の商取引額は2015年と比べ37%増にあたるおよそ2億7千万ドルに達しました。一方で、ベトナムの輸出額は45・5%増、輸出額は33・9%増となっています。ハンガリー向けのベトナムの主力の輸出品は繊維製品、電子製品、交通手段である一方、ハンガリーの主力の輸出品は医薬品、公共交通手段、加工品です。
2016年現在、ハンガリーはベトナムで総額5千万ドルを超える15件の投資プロジェクトを実施中、対ベトナム投資を行なう105の国と地域の中で、55位に立っています。これらのプロジェクトは製造、通信、不動産分野に集中して、100%の外資や合弁などの形で行なわれています。他方、2016年1月、双方は南部カントー市の癌病院に対する6千万ユーロの投資プロジェクト、2017年1月に、水管理、医薬・医療、情報技術、農業、国防・安全保障などに関する4億4千万ドル相当の借款供与枠組協定を締結しました。ハンガリーは在ホーチミン市代表事務所を開設しています。
新たな発展段階の目標を設定
ハンガリー首相による今回のベトナム訪問は向こう数年における両国の政治、経済関係の発展目標を設定することが狙いです。ハンガリー首相には70社の企業の代表団が同行して、ベトナムの企業と会合を行う予定です。ハンガリーはハイテク・アグリカルチャの製品や医薬品、設備を提供できると同時に環境保護、再生エネルギーの開発、水管理での協力の強化が図られます。ハンガリー政府は「南方開放政策」を展開した上で、ベトナムとのパートナー関係を強化する意向があります。今後、ベトナムとEU=欧州連合とのFTA=自由貿易協定の発効により、両国の経済協力がさらに発展すると予測されています。
ハンガリー首相の訪問を機に、両国は経済・貿易、投資、教育、医療、環境、国防・安全保障、文化、観光を中心に協力関係を強化するとともに、伴に関心を持つ地域と国際問題について協議するとしています。また、この訪問はベトナムを重要視するというハンガリーの政策を立証し、両国関係の効果的かつ広範な発展に寄与するでしょう。