(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、ロシアのプーチン大統領の招きに応じて、5日、ベトナム共産党のグエン・フ・チョン書記長は8日までの日程でロシア公式訪問を開始しました。
チョン書記長(左)とプーチン大統領=RIA |
ベトナム共産党の第12回大会直後に行われたチョン書記長のロシア公式訪問は、2018年3月にプーチン大統領が再選されてから、ベトナムの最高指導者による初訪問となっています。この訪問は、両国間の全面的な戦略的パートナー関係の深化、政治的信頼の強化、多くの分野における協力の推進に寄与すると期待されています。
チョン書記長のロシア公式訪問は、両国関係が良好に発展している背景の中で行われました。両国は、2019年にベトナム・ロシア友好関係の基本的な原則に関する条約締結25周年、及び2020年にベトナム・ロシア外交関係樹立70周年を控える大規模な出来事を迎えます。
長期的な連携
ベトナムとかつてのソ連、及び今日のロシアとの関係は、様々な浮き沈みや時代の変化を乗り越えて、常に良好に発展しています。ソ連は1950年1月30日にベトナムと外交関係を樹立した世界最初の国でした。そして、ソ連が崩壊した1991年12月以来、ベトナムとロシアとの全面的互恵協力関係は引き続き全面的かつ強く発展しつつあります。1994年6月16日に両国は、友好関係の基本的な原則に関する条約を締結し、両国関係の新たな発展段階を切り拓きました。
ベトナムとロシアが2012年に両国関係を全面的な戦略的パートナーシップへと格上げしてから、双方の政治的関係の信頼度は高くなってきました。
ファム・ビン・ミン副首相兼外相は次のように評価しています。
(テープ)
「両国のハイレベル指導者による相互訪問が頻繁に行われたことは、双方の全面的な協力活動と緊密な連携のメカニズムに加え、ベトナムとロシアとの全面的な戦略的パートナーシップの能動的かつ持続的な発展に向けた確実な土台となっています。」
ラブロフ外相= Iranianpresident |
一方、ベトナムとロシアとの経済・貿易・投資分野での協力関係は、積極的に発展していると評価されています。
ロシアのラブロフ外相は去る3月にベトナムを訪れた際に、次のように語っています。
(テープ)
「私たちは、両国間の2017年の貿易取引総額が30%を超え、著しく増加したことに満足しています。このような成果を収めることができたのは、ベトナムとユーラシア経済連合との自由貿易協定が実施された結果によるものです。ロシアとベトナムは共に、貿易の振興だけでなく、投資の拡大にも配慮しています。」
現在、ロシアは、ベトナムにおいて、投資総額9億9千万ドル相当の116件の投資プロジェクトを実施しており、ベトナムに投資を行っている117の国と地域の中で22位に立っています。ベトナムに対するロシアの投資は、主に石油ガス開発、工業、製造業、エネルギー、鉱産物開拓、交通、海産物の養殖と漁獲などの分野に集中しています。その一方で、ベトナムを訪れるロシア人観光客は年平均3割増加しています。
共に未来へ向かう
チョン書記長によるこのロシア公式訪問は、独立、自主、平和、協力、発展、全方位、国際関係の多様化、国際社会への主体的参入というベトナムの外交政策の実施の延長であり、国の建設と発展事業に有利な国際的環境づくりを図ることが狙いです。
ロシア公式訪問中に、チョン書記長は、プーチン大統領らと会談し、多くの分野における両国関係の強化措置や、共に関心を持つ地域と国際問題などについて討議することになります。
チョン書記長の今回のロシア公式訪問は両国の全面的な戦略的パートナーシップの深化に向けた重要な節目であり、新たな弾みをつけると期待されています。