ベトナムはこの10年以上、2回にわたって安保理非常任理事国に選ばれたことは、国際社会におけるベトナムの威信を示すものであり、地域と世界の平和・安全保障に対するベトナムの貢献への期待でもあるとしています。

ベトナム、平和維持、安全保障問題の解決に貢献する用意

2008∼2009年期の国連安保理非常任理事国を務めた期間に、ベトナムは全力を尽くすとともに加盟諸国の支持と協力を受け、任務を全うしました。安保理非常任理事国を務めた際、ベトナムは平和的対外路線を効果的に展開し、世界での紛争、衝突の平和的解決、基本的人権の確保、制裁の抑制に積極的に参加し、世界の平和と安全保障に貢献したうえで、国内の工業化現代化事業に有利な環境を作り出しました。また、安保理の活動方式の刷新を目指し、様々な具体的な提案や構想を提出しました。

世界情勢が迅速に推移し、第4次産業革命が拡大されている背景の中で、多国間協力は新たな試練と困難に直面しています。大国間の競争は全世界に影響を与えています。こうした中、国連、とりわけ安保理は戦争、衝突の防止、平和構築と安全の維持につき主要な責任を有する組織としてすべての国々に世界的試練の解決を目指す長期的な措置を見出すため、経験や財源を提供することを働きかけています。ベトナムのレ・ホアイ・チュン外務次官は次のように語りました。

（テープ）

「安保理非常任理事国として、ベトナムは国連憲章の趣旨、原則を尊重すると確約します。また、加盟諸国と協力し、新たな伝統的および非伝統的安全保障問題への対応にあたります。戦争と衝突の防止を目指し、各国は連携する必要があります。我々は一般人、中でも女性と子供の保護に全力を尽くします。安保理、国連、および地域別の組織との関係を強化する必要があります。」

重大な責任

国連総会の投票でベトナムは国連加盟193カ国の中の192カ国の票を受けたという高い得票率を誇っています。ベトナムは2020-2021年期の安保理非常任理事国と重ねて、ASEAN2020議長国を務めることから、あらゆる手を尽くさなければあなりません。国連常駐ベトナム代表団団長のダン・ディン・クイ大使は次のように語りました。

(テープ）

「人材、体制、メカニズムの面で準備を周到に準備しなければなりません。安保理のあらゆる案件は早い決定が求められます。それぞれの投票で決定を出す前まで、およそ12時間しか検討できません。また、世界情勢が複雑に推移している現在、我々と各国の関心事も変化しています。ですから、世界各国が注目している問題、安保理が解決する責任がある問題を巡り、正しい提案や構想を提出すべきです。」

ベトナムはオープンな外交路線を堅持し、2008～2009年期の安保理非常任理事国としての経験を生かして、ベトナムは来年初め、2020-2021 期の安保理非常任理事国を務める姿勢を整えています。