ベトナム・日本の広範な戦略的パートナーシップを強化
(VOVWORLD) - ベトナムと日本は47年前に外交関係を樹立しました。現在、両国関係は最盛期に入っており、政治的信頼は絶え間なく強化され、経済協力や草の根外交活動が日増しに発展しています。
(写真提供:VGP/Quang Hiếu)
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グエン・スアン・フック首相夫妻の招きに応え、菅・義偉首相夫妻が18日から20日にかけてベトナム公式訪問を行っています。19日、菅首相はフック首相との会談を行い、グエン・フ・チョン党書記長・国家主席を表敬訪問したほか、グエン・ティ・キム・ガン国会議長と会見しました。この訪問は両国の広範な戦略的パートナーシップのさらなる発展に貢献するとしています。
ベトナムと日本は47年前に外交関係を樹立しました。現在、両国関係は最盛期に入っており、政治的信頼は絶え間なく強化され、経済協力や草の根外交活動が日増しに発展しています。
日本のODAで建設されたT2ターミナル=petrotimes.vn |
ベトナム、日本の経済政策の中核
経済に関して、現在、日本は対ベトナムODA=政府開発援助供与国の中でトップ、投資国の中で、第2位、貿易相手国の中で第4位に立っています。今後、日本政府は国内企業に対し、ベトナムを中心に東南アジアで工場の建設や設備の購入などを含め、サプライ・チェーンの多様化に投資を拡大するよう激励する計画があります。
また、ベトナム人の生活水準や需要が高まることから、FDI=外国直接投資は生産面だけでなく、サービス分野でも急増すると予測されています。こうした背景の中での菅首相によるベトナム訪問は、ベトナムへの日本企業の投資の推進に弾みをつけると期待されています。
一方、日本はベトナムの大きな輸出入市場となっています。税関総局の筋によりますと、年初からの5ヶ月、新型コロナウイルス感染症の流行にもかかわらず、双方の商取引額は昨年同期と比べ、2.2%増となりました。日本駐在ベトナム大使館のタ・ドク・ミン貿易参事官は次のように語りました。
(テープ)
「日本はベトナム製品の有望な輸出先です。両市場は互いに互助することができます。ですから、ベトナム製品の輸出を推進するチャンスは大きいと思います。また、ベトナム製品がある国の消費者の信頼を得れば、その国への輸出が順調になるでしょう。」
友好関係を緊密化
経済連結の傍ら、文化・社会分野での協力や草の根外交活動の拡大は両国政府と国民の関係の緊密化に貢献するとみられます。ハノイでの桜祭りやホーチミン市での「日本inベトナム文化祭」、日本文化への知識コンクールなどは両国国民の友好関係を強化しつつあります。
日本側はベトナムの古都フエやタンロン古城遺跡の改修・保存を積極的に支援しています。また、文化、教育、科学技術分野での協力を推進する余地が大きいと評されています。
2019年に行われた桜祭り=Thanh Tùng/TTXVN |
在日本ベトナム大使館の元大使であり、ベトナム・日本友好協会のグエン・フ・ビン副会長は「日本の指導者らが就任後、初の海外訪問先としてベトナムを選んだことはベトナムとの関係を重要視することを示す。これは両国の終始一貫した友好関係を反映し、新たな協力段階に前提を作り出す」との見解を示し、次のように話しました。
(テープ)
「これまで、日本は国内情勢や世界経済の変動により多くの試練に直面してきましたが、対ベトナム政策には変化がありません。両国関係は日増しに緊密になっています。こうした安定的な関係は両国の利益が合致し、両国の指導者と国民の深まっている相互信頼によるものだと思います。」
これまで、両国が収めてきた成果はベトナム・日本関係は互恵を基礎とする友好関係の模範となり、東南アジア、ひいてはアジアの安定、平和のための協力に基盤を作り出しています。両国の広範な戦略的パートナーシップが多くの分野で順調でかつ実質的に発展している背景の中で行われる菅首相のベトナム公式訪問は両国の政治的信頼のさらなる強化に寄与することでしょう。