(VOVWORLD) - 地域と世界情勢が複雑に推移しているにも関わらず、これまで、ベトナムはインフレ抑制やマクロ経済の安定化が図られてきました。
また、ベトナムは経済再構築、成長モデルの刷新、潜在力があり、ハイテクを適用する分野の発展を進め、生産性や競争力を向上させ、2019年の成長に原動力をつけることが狙いです。
22日、行われた第14期国会第6回会議の開幕式で、グエン・スアン・フック首相は2018年の経済社会発展状況、2019年の経済社会発展計画に関する報告書を読み上げ、その中で、2016年から2020年期の経済社会発展5ヵ年計画の実施状況を評価した際、「2018年のGDP=国内総生産の伸び率は6.7%を超え、成長スピードは2010年~2015年期を上回り、経済規模が拡大された」と明らかにしました。
2018年のGDPの成長率、6.7%を超える
年初からの9ヶ月における経済社会発展は前向きな成果を収めました。GDPの成長率は6.98%に達し、2011年以来、最高となっています。工業、農業、サービス業、輸出入はかなりの伸びを見せました。これにより、2018年全体のGDPの成長率は6.7%を超え、打ち出された12の目標が達成されるとともに、経済規模が1.3倍増となるとしています。また、国民の生活水準が絶え間なく改善され、2016年から2020年期の5ヵ年計画に盛り込まれた目標が達成される見込みです。フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「投資経営環境が引き続き改善されています。少なくとも行政手続きの5割を削減し、経営条件の61%、輸出入品の検査手続きの60%を簡素化すると同時に、行政手続きと経営コストの削減を企業発展支援政策の実施と連携して進めています。ベトナムは関税をはじめ、改革を強く公約する10カ国の中に入っています。新規に設立された企業は年平均、およそ13万社となり、経済再構築を目指す措置が効果的に実施され、国の発展に重要な貢献をしてきました。また、社会主義を志向する市場経済体制の充実や国営企業の再構築、民間経済セクターの発展に関する党中央委員会の決議が精力的に遂行されています。」
政府は2019年、GDPの成長率を6.6%ないし6.8%にし、CPI=消費者物価指数の伸び率をおよそ4%、輸出額の増加率を7%ないし8%、社会的投資総額をGDPの33%から34%にするという目標を設定しました。
打ち出した任務・措置を断固として実施
政府報告は成果を取り上げながらも、弱点や問題点を指摘しています。フック首相は「年末までに出された解決策や任務を断固として実施すると同時に、国内外の動きを見守って、適切な対応を取った上で、行政改革、自然災害・気候変動への対応、汚職・浪費防止対策を促進し、政治的安定、社会秩序の確保に尽力しなければならない」と強調しました。フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「マクロ経済の安定化、インフレ抑制、経済の自主性の向上を進める一方、投資経営環境の改善、経済成長の推進に集中する必要があります。また、経済再構築、成長モデルの刷新、生産性、競争力の向上に取り組まなければなりません。さらに、先進的な科学技術や第4次産業革命の適用、文化・社会の発展、社会保護、国民の物心両面での生活水準の向上、天然資源、環境の管理、自然災害、気候変動への対応を重視すべきです。」
このように語ったフック首相は国家機関の人員整理、司法改革、国防潜在力の向上、社会秩序の確保、外交活動と国際社会への参入の効果向上を強化していくよう求めました。そして、「政府は各レベル、省庁、部門に対し、弱点や問題点の克服や目標の遂行に力を尽くし、2016年~2020年期の経済社会発展5ヵ年計画の完遂に貢献するため、集中的に指導する」と強調しました。