(VOVWORLD) -最近、中国の海洋調査船「海洋地質8号」がベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海にあるベトナムの排他的経済水域内で活動しました。
中国船(写真:BBC) |
この活動はチュオンサ諸島(スプラトリー諸島)近くの海域で今月15日まで10日以上にわたって続きました。中国のこの活動は研究目的で石油を探査しましたが、これはベトナムの排他的経済水域内で展開されたことからベトナムの管轄権を侵犯しています。
中国はチュオンサ諸島の西側にある「バンガード堆(たい)」と呼ばれる場所は中国の管轄権に属しない
チュオンサ諸島(スプラトリー)の西側にある「バンガード堆(たい)」と呼ばれる場所はベトナムの排他的経済水域内に位置しています。これは1982年の国連海洋法条約を基礎に定められ、中国を始め、他の国々と紛争していません。また、中国はベトナムが領有権を主張している海域の60%を占めている九段線を主張し、これは国際法に認められていません。そのため、バンガード堆(たい)で、中国はベトナムと紛争がある海域を所有していません。バンガード堆(たい)における中国船の違法な活動はこの海域で展開されているベトナムの石油掘削事業を阻止する目的で実施されたものです。
ベトナムは排他的経済水域内における主権と管轄権を断固として保護
この件に関して、先頃、ベトナム外務省のレ・ティ・トウ・ハン報道官は次のように語りました。
「この数日間、中国の調査船「海洋地質8号」とその護衛船が、ベトナム東部海域の排他的経済水域で違法に活動していました。この海域は、完全にベトナムのものであり、ベトナムと中国が加盟している1982年国連海洋法条約で認められています。
ベトナムは、様々なルートで複数にわたる中国との接触で、侵害行為に抗議しました。すべての違法行為をやめて、ベトナムの海域から船舶を引き揚げさせるよう中国に断固として要請しました。
両国関係、及び、地域内の安定と平和のために、ベトナムの領有権、裁判権を尊重することも中国に求めました。ベトナムの海上担当者らは、ベトナムの海域を保護するために、引き続き、法律に見合った措置を平和的に展開しています。
ベトナムの終始一貫した立場は、1982年の国連海洋法条約で認められた海域におけるベトナムの主権、領有権、裁判権に違反したあらゆる行為に対し、国際法と1982年の国連海洋法条約に見合った平和的措置で断固として戦うということです。そこで、ベトナムは、関連各国と国際社会に対し、この共通利益の保護と維持の為に貢献してもらいたいと期待しています。