(VOVWORLD) - 先日お伝えしましたように、ベトナム政府は3月15日から観光市場を全面的に開放し、外国人観光客の受け入れを再開しました。これはベトナムの観光業にとって、絶好の機会であるとみられています。
中部沿岸地方クアンナム省・ホイアン旧市街を訪れる観光客=Mạnh Cường/thanhnien.vn |
現在、観光部門は各省庁・機関・地方と連携して準備を進め、今年中に500万人の外国人観光客の受け入れを目指しています。
ベトナムは、これまでに、新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種をほぼ完了しており、3月15日は、国外向けの観光活動を再開するのに適切な時期だとみられています。また、ベトナムが主催する5月に開催予定の第31回東南アジア諸国スポーツ大会(SEA Games 31)にも対応したものとされています。
グーグルの検索ツール「デスティネーション・インサイト」の情報によりますと、2021年12月初旬から、ベトナムの観光と空港サービスに関する検索数が急増しており、中でも、2022年1月の検索数は、前月と比べ222%増加した、としています。特に、ベトナムの航空サービスに関する検索数は、ピーク時に425%の増加を記録しました。
ベトナム政府は、「観光市場を開放しながら、観光客の安全と国民の健康を保護する」方針を打ち出しています。同時に、観光部門を徹底的に見直し、同分野の人材の能力向上やサービスの質の向上に力を入れていく、としています。国外向けの観光活動の再開に向けて、外国人旅行客への便宜を図るため、文化スポーツ観光省、および保健省は、外国人を対象とする隔離と検査などの複数の規制を撤廃しました。それとともに、観光促進を図る活動も国内外で積極的に展開しています。その中で、「ライブフーリーinベトナム(Live fully in Vietnam)」や、「安全な観光・満足な体験」などの活動が好評です。
中部沿岸地方カインホア省・ニャチャン市を訪れる外国人観光客=Cam Ranh Rivera Beach Resort |
入国ビザに関しては、観光の再開に合わせ需要を喚起するため、新型コロナウイルス感染症が流行する前のビザ制度を再導入する必要があるとして、外務省は各国間とのビザ免除措置の再開をファム・ミン・チン首相に提案しました。この提案により、ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法およびこれをガイダンスする規定に従い、ビザ発行・免除の手続き・手順を適用し、入国後の隔離計画の承認に関する条件を廃止し、入国目的の制限を撤廃します。
国際条約、またはベトナムと相手国の双方にとって平等な形で、二国間の相互のビザ免除措置を再開し、身分確認の手続きおよび現地での隔離計画の承認に関する要件を廃止します。
さらに、ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法第13条と政府決議のもと、日本、韓国、ロシア、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、スウェーデン、イギリス、フランス、ドイツ、スペイン、イタリア、ベラルーシの13か国に対するビザ免除措置を再開します。
観光総局によりますと、ベトナムは東北アジアや、東南アジア、オーストラリア、インドなどの観光市場を重視していますが、当面、ベトナム旅行後の隔離に関する規定があまり厳しくない市場、および、ベトナムとのワクチンパースポートの相互承認に合意した国々の市場開発を目指すとしています。