(VOVWORLD) - グエン・スアン・フック首相はASEAN・韓国の対話関係樹立30周年を記念するサミットに参加し、韓国公式訪問を行うため、24日午後、韓国・プサンに到着しました。この訪問は両国の良好な友好協力関係を新たな発展段階に押し上げるとしています。
フック首相による韓国訪問はベトナム首相の韓国訪問としては7年ぶりとなります。この訪問はベトナムがASEAN2020議長国、および2020年~2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国への就任を控えている中で、重要な意義があります。
ベトナム・韓国関係、多くの目覚ましい成果
両国は1992年12月22日、国交を樹立しました。このおよそ30年間、両国関係は迅速に発展し、2002年、「21世紀の全面的パートナーシップ」、2009年に戦略的パートナーシップに格上げされました。
双方関係は政治、投資、貿易、観光を中心に前向きな発展を遂げてきました。韓国はベトナムを「新南方政策」の重要な相手国に位置付けています。各レベルの訪問団の交換が頻繁に行われ、双方の政治的信頼の強化に貢献してきました。
経済協力は両国関係の柱の一つとなっています。韓国はベトナムに投資を行っている国々の中で常にトップに立っており、ODA政府開発援助の供与で2位、貿易観光協力で3位に立っています。
一方、ベトナムは韓国の第4位の貿易相手国であり、今年全体の両国の商取引累計額は670億ドルに達する見込みです。両国は2022年までにこの数字を1千億ドルに引き上げる目標を設定しました。他方、国防・安全保障、文化、教育、スポーツ、観光分野での協力も力強く発展しています。
特に、草の根外交活動も両国関係の重要な柱です。それぞれの国を訪れる両国の市民の数は年平均延べ4百万人に達し、ベトナムで暮らし働いている韓国人、また、韓国に在住しているベトナム人はいずれもおよそ20万人にのぼっています。両国間に運航される直行便は1か月あたり、およそ1千便に達しています。これまで行われた会見や会合で、両国の指導者らは「二国関係が兄弟のようだ」と強調しました。
未来へ向かう関係
韓国は資金や科学技術の開発で大きな潜在力があり、グローバル・バリュー・チェーンに広範に参入した先進国です。一方、ベトナムは改革に尽力して、国際参入を主体的に推進しているダイナミックな国です。また、ベトナムの労働人口はおよそ70%を占め、「人口構造の黄金期」に 入ったとしています。さらに、ベトナムは多くの地域と国際組織に加盟しており、複数の自由貿易協定を締結しました。これは両国の投資協力の拡大に有利な条件を作り出すとしています。
世界情勢が複雑かつ迅速に推移している背景の中で、両国は情報や経験の交換を推進するとともに、国際場裏で協力を強化し、グローバルな試練に適切に対応したうえで、国際法、国連憲章に従って、地域と世界の平和、安定、航行の自由の確保に貢献する必要があります。今回のフック首相による韓国訪問は両国の戦略的パートナーシップを新たな発展段階に押し上げることでしょう。