(VOVWORLD) - 年初からの9ヶ月、ベトナム経済社会分野はかなりの伸びを見せ、マクロ経済が安定して、インフレが抑制された他、経済バランスや社会保障が確保され、国民の生活水準が向上してきました。
21日、第14期国会第8回会議の開会式でグエン・スアン・フック首相は2019年の経済社会発展計画の実施状況と2020年の経済社会発展計画を読み上げた際、「2019年の経済社会発展目標を達成、ひいては上回る」と明らかにしました。
マクロ経済の安定維持
2019年、様々な困難や試練に直面したものの、ベトナムは多くの分野で成果を収め、国会が打ち出した目標をほとんど達成しました。マクロ経済が安定して、GDP=国内総生産の伸び率はおよそ6.8%に達し、インフレ率が3%以下に抑えられました。また、通貨政策が臨機応変に運営され、経済構造の移行が前向きな方向に進められています。フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「ホーチミン主席の遺書が実施されて以来、50年あまり経った現在、国は大きな発展を遂げ、人民各層、企業界、国内外の信頼の向上が図られました。国際組織やパートナーはベトナムを高く評価しています。また、2019年版の投資をするのに最も適した国ランキングで8位に立ちました。WEFはベトナムの競争力が制度、インフラストラクチャー、技能の3つの柱で改善されたと評価しました。」
フック首相が読み上げた2019年の経済社会発展計画の実施状況と2020年の経済社会発展計画によりますと、ベトナムの工業生産は加工・製造業を中心に大きな成果を収めてきました。農業、中でも水産業、林業はかなりの成長を見せ、畜産の安定化が精力的に進められ、対外活動と世界経済への参入、国会の対外関係が強化されてきました。政府は経済社会問題の解決、とりわけメコンデルタの気候変動対応に集中しています。
マクロ経済の安定化、インフレ抑制、経済の競争力の向上を目指す
フック首相によりますと、地域と世界情勢が複雑に推移し続けている現在、ベトナムの勢いが強くなってきて、政治的・社会的安定が維持され、国民の信頼が向上している一方、困難や試練が浮上しています。こうした中、ベトナムは第4次産業革命や人口構造の黄金期のメリットを活用して、2020年の経済社会発展計画と2016年~2020年期の経済社会発展5ヵ年計画の実施、マクロ経済の安定化、インフレ抑制、経済の競争力と効果の向上に尽力する必要があります。また、国防・安全保障、対外活動、国際参入を強化し、ASEAN2020議長国、2020年~2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国としての役割を全うするとともに、独立、主権、領土保全、平和な環境の維持、国際社会における威信と地位の向上に取り組まなければなりません。フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「2020年の主要な目標は経済面でGDPの伸び率をおよそ6.8%、消費者物価指数を4%以下、輸出額をおよそ7%増、輸入超過率を3%以下、全社会開発投資額をGDPのおよそ33%ないし34%にするという目標が掲げられています。また、社会分野に関して、貧困世帯の割合を1%ないし1.5%引き下げるという目標が設定されました。」
フック首相は各省庁、部門、地方、企業に対し、社会主義を志向する市場経済体制の充実、マクロ経済の安定化、持続可能な発展、国防・安全保障の強化、政治的、社会的安定の維持に尽力するとともに、独立、自主、国際関係の多様化、全方位対外路線を堅持し、パートナーとの関係を強化し、打ち出した目標の達成を目指すよう要請しました。