(VOVWORLD) - 今回の首脳会議は、この6ヵ国の首脳が地域の共通試練、及び、その解決策について話し合うチャンスとなりました。
第3回メコン瀾滄江協力首脳会議が24日にオンライン形式で行われました。メコンはベトナム・カンボジア・ラオス・ミャンマー・タイの呼称であり、中国では瀾滄江と呼ばれる川が流れる地域の6か国の首脳が出席しました。今年の会議は、メコン瀾滄江協力メカニズムが設立されてから5年目という節目となり、これからの協力方向を見出す重要なものです。
会議に出席しているフック首相 |
共通の試練
現在、メコン川流域の協力に関するメカニズムは6つありますが、タイが2012年に提唱したメコン瀾滄江協力は、メコン川が流れるすべての国が参加する唯一のメカニズムなので、メコン川流域が直面している問題と試練の解決に大きな期待を与えています。今回の首脳会議は、この6ヵ国の首脳が地域の共通試練、及び、その解決策について話し合うチャンスとなりました。
会議で、6ヵ国の首脳らは、メコン瀾滄江協力に関する2018年から2022年までの行動計画を始め、今までの協力状況を点検した上で、これからの協力方向について意見交換をしました。首脳らは、政治・経済・文化といった3本柱で展開されているメコン瀾滄江協力の状況を高く評価しています。会議の成果についてベトナム外務省のブイ・タイン・ソン次官は次のように語りました。
(テープ)
「各国の首脳らは、総額約3億ドルのメコン瀾滄江協力基金の枠内で展開されている案件の実施状況を点検した上で、水資源の管理や農業、農産物の輸出、人材育成、観光などを優先分野として協力を拡大してゆくという方向で一致しました。」
また、新型コロナウイルス感染症が複雑に推移している中で、パンデミックに対応するための医療協力、及び、地域内のサプライチェーンの維持を目指す協力を強化することが合意されました。そして、国連が提唱している持続可能な開発のための2030アジェンダの実現も地域の共通目標になるとしています。
メコン瀾滄江協力に対するベトナムの貢献
国際社会の責任あるメンバーであるベトナムはメコン瀾滄江協力の活動に積極的に参加し、この協力メカニズムに大きく貢献しています。今回の首脳会議で、ベトナムは、地域の共通利益のためという精神をもって会議の文書作成に積極的に参加しました。先ほどのソン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「今回の会議で、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、新型コロナによるパンデミック対応に関する協力、及び、気候変動の影響を最大限に抑えるための水文部門と、水力発電所のデータ共有に関する協力を強化することを提案しました。この2つの提案はメコン川流域の諸国の指導者から好評を得ました。」
メコン瀾滄江協力は、水資源だけでなく、地域内の多くの分野での協力に役立っています。これからもこの協力メカニズムを効果的に促進させるためには、加盟諸国の連携と努力がとても重要です。