(VOVWORLD) -先頃、グエン・スアン・フック首相は3月9日から2年間、モバイルマネーというモバイルバンキングサービスの試験的展開を許可しました。
このサービスは、利用者の携帯電話番号そのものを口座番号とし、ATMや代理店を介した口座への入出金や他者への送金、更に、Visaブランドのクレジットカードを受け入れている小売店での決済にも対応します。
モバイルマネー・サービスはキャッシュレス決済サービスを全面的に発展させ、利用者がスマートフォンを使わなくても、携帯電話を所有していれば、互いに送金しあえるものです。
現在、銀行口座を所有しているベトナム人は総人口のおよそ30%しか占めていません。特に、農村部や遠隔地などでデジタル金融サービスを利用するのは多くの困難に直面しています。そのため、モバイルマネー・サービスの利用により、利用者はATMや銀行に行かなくても、この電話番号から他の電話番号に安易に送金できるようになります。
また、利用者は市場や雑貨店で、少額のお金を支払う時にもこのサービスを利用できます。携帯電話への加入者数が延べ1億3千万にのぼっている背景の中で、モバイルマネー・サービスは大都市だけでなく、農村部や遠隔地に住んでいる人々にとって非常に便利です。
現時点で、情報通信分野で事業活動を行っている企業はモバイルマネー・サービスの試験的展開のための準備を完了しました。このサービスの利用条件は顧客が所有している人民証明書や身分証明カード、または、パスポートに記載されている個人情報と携帯電話の使用登録に提供した個人情報が一致することです。ベトナム軍隊工業通信グループであるベトテル所属ベトテル・デジタルサービス総公社のチュオン・クアン・ベト副会長は次のように語りました。
(テープ)
「このサービス展開が許可されれば、展開に乗り出す用意があります。2020年末以降、私たちはベトテル社の社員およそ4万人を対象に、このサービスを試験的に展開してきました。これまでの展開を見るとサービスの品質は良いと言えます。現在、私たちは全国63の省や市で、このサービスを展開するためのインフラを整備しました。」
2年間の試験的展開を通じて、スマートで、安全、かつ、便利な決済に対するモバイルマネー・サービスの役割が示されることが期待されています。