総会の様子

既にお伝えしましたように、25日と26日、ハノイで、第12期ベトナム共産党中央執行委員会の第9回総会が開催されています。今総会の重要な議題の一つは、2021年～2026年期の党中央執行委員会、政治局、書記局などの人事の推薦案について協議することです。また、今期の政治局員、書記局員、及び、党中央執行委員会に選出された幹部に対する信任投票も行われます。これは、国の発展事業の要求に応えられるような上級幹部を育成することが狙いです。

上級レベルの幹部の基準を向上

これまで、党と国家の上級幹部候補は、具体的なポストが決まった上で、党中央委員会などに紹介されました。しかし、今回は、先ず、党中央執行委員会に推薦した後、書記局、そして、政治局に推薦してから、具体的なポストが決まるようになります。これは、幹部候補の能力と道徳を見極め、上級幹部の基準を向上させるための措置です。

ザン副会長

上級幹部の推薦は、本人の政治的本領、道徳、ライフスタイル、今までの業績などに基づいて行わなければなりません。また、上級幹部は、国の発展と国民の幸福のために全力を尽くす決意が求められます。ベトナム歴史協会のヴ・ミン・ザン副会長は次のように語りました。

（テープ）

「上級幹部に求められる重要な特質の一つは、長い目で見られる戦略的な考えです。ある幹部が戦略的な考えを持っているかどうかは、今までの仕事をみて判断します。また、上級幹部に求められるもう一つの特質は、人材をうまく使いこなせることです。幹部は下部の能力を正しく判断し、適材適所に配置する必要があります。」

上級幹部に対する信頼投票

政治局員、書記局員、及び、党中央執行委員会に選出された幹部に対する信任投票は前回の総会で初めて行われましたが、今総会でも行われます。有権者との会合で、グエン・フ・チョン党書記長・国家主席は、幹部に対する信任投票は、幹部の処分ではなく、幹部に心身練磨を促進させることが狙いです。

ハー元副局長

党中央組織委員会末端組織局のグエン・ドゥク・ハー元副局長も、信頼投票は幹部の責任を追及してすぐ処分するわけではなく、幹部に自らの反省を奨励するためであると述べ、次のように語りました。

（テープ）

「政治局員、書記局員、及び、党中央執行委員会に選出された幹部に対する信頼投票が行われた後、これらの幹部はより高い責任感を見せると思います。投票結果は、高い投票率を獲得した幹部を激励するのに対し、あまり高くない投票率を獲得した幹部を反省させるものです。」

今総会で出される決議や政策は、上級幹部の能力向上に寄与すると期待されています。