世界の地球温暖化対策


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20日、OECD=経済協力開発機構は加盟国に中国やインドなどを加えた温室効果 ガス主要排出国の地球温暖化対策に関する報告書を発表しました。二酸化炭素(CO2)の排出量について、主要排出国が公表した温室ガス削減目標を達成させて も、2040年ごろには気温上昇抑制のための国際目標達成に向けた許容量の上限に達してしまうと予測しています。

地球温暖化の影響

世界気象機関の報告によりますと、2014年の地球全体の平均気温は観測史上最高となりました。また、陸地と海洋上を合わせた2014年の平均気温は14.57℃と、1961年から1990年までの平均と比べて0.57℃上回り、これまで最高だった2010年の14.55℃を更新する結果となりました。これにより、平均気温の上位15年のうち、21世紀に入ってからが14年を占め、今世紀に入って続く気温の上昇傾向は一段と鮮明になりました。また21世紀以前に平均気温が高かった年は、「エル・ニーニョ現象」と結びついていたのに対し、今世紀に入ってからは、大気中の温室効果ガス濃度の上昇と、海洋に蓄えられた熱の増大が地球温暖化に拍車をかけているということです。

一方、国連の気候変動に関する政府間パネルの報告書は、「2050年までに温室効果ガス排出量を半減、2100年までには『ゼロ』にする必要があり、もしこれが達成されない場合には、地球は修復不能なダメージ を受ける」と警告を発し、「その対策を2030年までに取り組まないと間に合わない」と最後通牒のようなものになっています。

いまだ多くの困難がある

地球温暖化対策の新たな枠組み作りに向け、世界の約150カ国・地域が自主的な温室効果ガス削減目標を提出しました。11月末からフランス・パリで開かれる国 連気候変動枠組み条約の第21回締約国会議(COP21)で議論され、全ての国が参加する2020年以降の新枠組みの合意を目指します。世界の温室効果ガス排出量の60%以上を占める58カ国が削減目標を提出しました。アメリカの目標は2005年比26~28%削減、EU欧州連合は1990年比40%削減すると公約しています。削減目標の上積みを求めるのは難しい模様です。議長国のフランスなどは5年ごとに各国の削減目標を見直すことを提案しています。定期の見直しによって長期的に削減量を増やす仕組みを作る狙いです。今後は見直しの対象や、どの程度の強制力を持たせるかが焦点で、途上国が求めている先進国の資金、技術支援や温暖化に伴う被害低減策が鍵を握ります。これまでに先進 国が約束した年1千億ドル規模の支援もめどが立っておらず、合意の実現に向けて先進国が援助拡大へ踏み出すことが必要だということです。

科学者らの非政府組織は、各国の2030年ごろの削減目標を合計しても、産業革命からの気温上昇を2度未満にとどめるという国際目標の達成は困難だと指摘しています。

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