(VOVWORLD) - 来る6月に、ベトナムは2020∼2021年期の国連安全保障理事会非常任理事国入りを目指し、正式に立候補します。これは、ベトナムが国際社会の積極的な一員であることを示すとともに、ベトナムが世界の平和、安定、発展にさらに貢献していくチャンスともみられています。
2008∼2009年期の安保理非常任理事国を務めたベトナムは今回、アジア・太平洋地域の唯一の候補国となっています。
多くの試練に直面
1977年に国連に加盟してから、ベトナムは責任のある加盟国として活躍し、国連の諸活動に積極的に貢献してきました。2008∼2009年期の安保理非常任理事国として、ベトナムは多くの地域での紛争解決や、PKO=国連の平和維持活動、女性へのエンパワーメントなどに直接参加してきました。
しかし、この10年間、世界情勢が複雑に推移していることから、ベトナムを含め国連加盟諸国は多くの試練に直面してます。これに関し、レ・ホアイ・チュン外務次官は次のように語りました。
(テープ)
「最も大きな困難は、世界情勢の推移です。平和・協力は主流ですが、複雑な情勢が続いています。ベトナムは安保理の議事日程の変化を把握したうえで、自国の能力を高めていく必要があります。」
紛争の解決方法をはじめ政治体制における安保理常任理事国間の相違点も、非常任理事国にとって、大きな問題とみられています。これは、非常任理事国の努力や、創意工夫が求められています。
世界平和への貢献意欲
これらの問題や、試練を十分に認識したうえで、ベトナムは周到に準備しています。これまで、ベトナムは、平和維持活動に関する経験を学びながら、国連とASEAN、国連におけるEUとASEAN間の互助関係などに関する複数のイニシアティブを出してきました。ドイツのコンラート・アデナウアー財団ベトナム事務所のピター・ギルケ所長は次のような見方を示しています。
(テープ)
「ベトナムは、国際社会への参入事業で、多くの成果を収め、ASEANや、APECなどの多国間フォーラムにおける地位を高めています。東南アジア地域は、領海紛争や、アメリカ・中国貿易摩擦などにより、多くの問題を抱えています。2020年のASEAN輪番議長国を務めるベトナムは重い任務を果たします。ベトナムが2020∼2021年期の国連安保理非常任理事国に当選し、自国の責任を立派に果たすことを望んでいます。」
安保理は国連の重要な機関です。安保理に立候補することは、国連の諸活動に積極的に参加し、グローバルな問題解決や、世界の平和維持と持続可能な発展事業に貢献していくというベトナムの決意を示すと評されています。