(VOVWORLD) -ベトナムは国の発展と世界経済への参入を進めている背景の中で、独立、自主、特に経済的独立を確保するのは重要な課題となっています。
独立、自主の確保と世界経済への参入を両立するためには、主体的な姿勢、正しい選択、及び強固な立場が求められます。
ドイモイ=刷新事業が開始されてから、30年あまり経った今日、ベトナムは立ち遅れた国から途上国へと成長し、185カ国と外交関係を結び、224の市場で経済、貿易、投資活動を行なっています。
自主的な参入を目指し、経済発展を進める
ベトナム人口のおよそ8割が農業に従事していますが、いくつかの家禽、家畜や作物は輸入に頼らざるを得ないという現実があります。ベトナムの農産物は主に、加工しないまま輸出され、付加価値が高くなっていません。また、ベトナムの技術は時代に立ち遅れ、裾野産業は製造産業の要求に応えていません。人民公安政治学院院長のチュオン・ザン・ロン教授は「参入における独立・自主の確保は強力な経済体制を求める」との見解を示し、次のように語りました。
(テープ)
「中核的な課題は経済的依存です。経済的依存を排除しない限り、独立は守られないのです。経済面で独立をいかに確保するかが大きな問題となっています。世界経済の相互依存が深まっている中で、全面的な独立を図れないとしても依存度を下げなければなりません。」
参入政策を選択
世界情勢が複雑に推移している背景の中で、ベトナムは一連の新世代の自由貿易協定を締結してきたことは多くのチャンスをもたらす一方、新たな危機を作り出しています。外交学院院長のグエン・ブ・トゥン博士によりますと、経済的独立と自主の確保は自主・独立路線の堅持につながっています。それで、参入政策を主体的に選択するのは依存を回避できるとしています。トゥン氏は次のように話しています。
(テープ)
「独立・自主の原則は参入政策の選択過程での私たちの自決権を掲げています。実際、この原則がなかなか実施できません。というのは外部からの影響を受けているからです。例えば、新興国間の競争が浮上して、私たちに影響を与えます。」
投資を選択的に受け入れる
研究者らは、世界経済への参入のメリットとして経済発展や投資誘致を挙げていますが、投資を選択的に受け入れなければならないとしています。ベトナム社会科学アカデミーのグエン・チョン・チュアン教授は次のような見解を述べています。
(テープ)
「世界経済への参入には市場の開放が含まれています。外資誘致の目的で、基準を下げることは危険なことです。一例をあげると、環境基準を下げることによって、環境汚染の克服費用は誘致した投資額より大きくなるでしょう。投資誘致にあらゆる条件を作り出しますが、選択的に受け入れるという政策は正しいです。」
世界経済への参入が迅速に進められている現在、ベトナムは主体的な姿勢と強固な立場を堅持し、参入における独立・自主の確保に尽力していきます。