第11期ベトナム共産党中央委員会第4回総会決議は「批判と自己批判は党建設と綱紀粛正に際し、最も重要な解決策である」と強調しました。これまで、行われてきた有権者との会合や党中央委員会総会などで、グエン・フー・チョン共産党書記長は何度も党建設や弱点の克服における批判と自己批判の重要性を確認しました。
批判と自己批判は党の重要な活動であり、党の発展を目指す基本的なルールで、党内の団結、統一を強化するための重要な措置であるとみられます。また、新たな革命期において、批判と自己批判は党の存在と発展を左右するものとなっています。
試験的なモデルの実現
ハノイ市郊外のフックトゥ県は市の各地域に先駆けて、党中央委員会第4回総会決議を実施しています。現在、フックトゥ県では、新農村づくり運動が順調に進められ、社会秩序が維持されています。フックトゥ県党委員会のゴ・ズイ・ヒエウ委員長は「地元の変貌は『党建設をめぐる差し迫った問題』に関する第4回総会決議の実施により得られたものだ」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「この決議を実現して、指導者をはじめ、党員による批判と自己批判を行いました。その後、個人と団体の克服計画案を作成しました。3ヵ月ごとに、党員の批判、半年ごとに、党委員会の批判が行われました。また、党委員会の各委員に対し、弱点の克服結果を党常務委員会に報告するよう求めました。」
これまで、第11期共産党中央委員会第4回総会決議の実施により、ハノイ市の幹部、党員、市民の間には思想面での変貌を見せてきました。毎年、行われる党の定期批判で、党委員会の70%~80は健全な党組織として認定されています。
批判と自己批判運動を各レベルの党委員会に展開
ハノイ市だけでなく、各レベル、部門、地方では「党建設をめぐる差し迫った問題」に関する第4回総会決議の実施運動が展開されてきました。批判と自己批判は具体的で切実な克服対策と結び付け、実施されてきたことで、党の能力と戦闘力の向上に寄与しました。一方で、2012年以来、第4回総会決議の精神に従って、人事企画や信任投票、汚職・浪費防止対策、大規模な汚職事件の査察、調査、追訴、裁判などが進められてきました。
批判と自己批判の強化
第4回総会決議に従って行われている批判と自己批判は党内の政治・思想面での闘争であると見られます。ホーチミン国家政治学院のゴ・ヒュ・タオ准教授は次のような見解を述べました。
(テープ)
「最高指導者を中心に批判と自己批判が行われる必要があると思います。党と国家の指導者は党員の手本とならなければなりません。政治は社会科学の一部ですから、指導者らは政治運営を行った上で、社会科学を基礎にすべきです。」
第4回総会決議に従って行われている党内の批判と自己批判は党建設と綱紀粛正に前向きな影響を与え、一部の党員の政治・道徳の衰退を防ぐことができました。今後、批判と自己批判の傍ら、幹部、党員に対する政治・思想の教育が強化されてゆき、党の健全化を狙っています。