全面的かつ戦略的パートナーシップを構築するベトナムとオランダ
(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、オランダのカディジャ・アリブ下院議長の招きに応え、今月26日から29日にかけて、ベトナムのグェン・ティ・キム・ガン国会議長はオランダ公式訪問を行っています。
この訪問は、両国が国交樹立45周年を記念する中で行われ、ベトナムとオランダとの友好関係と多面的な協力の一層の強化を目指すものです。そして、両国の立法機関間の関係に新たな節目を記すと期待されています。
ベトナム・オランダ友好協力協会創立大会(写真:Dangcongsan.vn)
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1973年4月に、両国は外交関係を樹立しましたが、オランダは西側諸国の中で、ベトナムとの国交を樹立した最初の国の1つです。そして、ベトナム国会議長によるオランダ公式訪問は今回が初めてです。
協力の成果
この45年間、両国間の協力はあらゆる分野で、絶え間なく発展してきました。両国は、幾つかの分野で、互いに戦略的相手国となっています。例えば、2010年に締結された「気候変動適応と水源管理における戦略的パートナーシップ」や、2014年の「食糧安全保障と持続可能な農業における戦略的パートナーシップ」などです。
これらの成果の土台は、外交関係が樹立されてからこの45年間の協力によるだけではなく、オランダの商船が初めてベトナム中部の国際商港であったホイアン港に寄港した400年前から築かれてきたものでもあります。
両国間の貿易関係に対するオランダ企業の貢献に関し、26日にオランダで行われた両国の国交樹立45周年記念式典で、ガン国会議長は次のように語りました。
ガン議長とオランダのインフラ・水管理相 |
(テープ)
「現在のオランダのビジネスマンは当時の商人の精神を継続しており、ベトナムの重要な相手国としての地位を確立しています。現在、ベトナムでは、ハイネケンや、ダーメン、ユニレバー、フリースランド・カンピーナ、フィリップスなどのトレードマークの知名度は日増しに高まっています。ベトナム企業とともに、オランダ企業はベトナムの経済社会発展事業や、国際社会への参入事業、両国関係の強化などに積極的に貢献しています。」
この数年間、両国の貿易・投資協力は迅速に発展しています。オランダは、ヨーロッパにおけるベトナムの最大の輸出先となっています。2017年、両国間の取引額はおよそ78億ドルに達しました。
また、オランダは、ベトナムに投資している欧州諸国の中で、トップに立っており、1件のプロジェクトにあたる平均投資額がおよそ2710万ドルであり、ベトナムへの外国投資プロジェクトの平均額の2倍となっています。
分野別における両国間の戦略的パートナーシップは、海洋経済や、インフラ整備、農業、国防、教育などあらゆる分野での協力を強化・拡大させるための前提となっています。
オランダ商工会議所の指導者らと会見したガン議長 |
今後の展望
信頼に足る関係や、政治的決意、大きな潜在力、共通の利益などにより、今後も、両国関係がさらに発展していくことは間違いないでしょう。そして、年内に行われる文化交流活動や、投資・貿易振興フォーラムなどはその関係の強化に寄与します。
こうした中、今回のオランダ訪問に当たり、ガン国会議長はベトナムの経済社会状況を紹介するほか、オランダ側とともに、経済や、貿易、農業、気候変動対応、エネルギー、港湾サービス、ロジスティクスなどあらゆる分野での両国間の協力状況を評定し、今後のその強化策などを協議します。
また、両国の立法機関間の協力とIPU=列国議会同盟や、ASEP=アジア欧州議員会議など多国間フォーラムでの協力・協調についても意見交換をします。ベトナムとオランダの関係が良好に発展している中で行われたガン国会議長の訪問が両国関係を全面的な戦略的パートナーシップに格上げするプロセスに貢献することが期待されています。