(VOVWORLD) -ベトナムを含む世界各国では、デジタル経済が急速に発展しています。新型コロナウイルス感染症の世界的流行は、ベトナムにおけるデジタルトランスフォーメーション(DX)への推進力になっています。ベトナムのDXへの努力は、 力強い国の発展に貢献しています。
2020年のIoT =モノのインターネットの世界市場規模は約3089億7 千万ドルに達しています。この規模は、2021年には約3813億ドルに、2028年には18500億ドルに上ると予測されています。また、2021年~2028年までの伸び率は、年平均25.4%に達すると見込まれています。人口約6億7千万人を擁する東南アジア地域では、新型コロナウイルスの流行以来、インターネットの新たな利用者数が約6千万人増えたことで、インターネットの利用者数が、4億4千万人を超えました。このうち、数千万人がネットショッピングやフードデリバリーサービスなどを利用しています。
2020年6月3日に、ベトナムの首相は、「2030 年までを視野に入れた 2025 年までの国家デジタルトランスフォーメーションプログラム」というプログラムを承認しました。このプログラムは、社会経済発展計画の立案のための土台となります。それぞれの省庁、分野、地方政府、企業は、具体的な状況に合わせたDXの実施計画を立案することになります。
2020年、新型コロナウイルスは、ベトナムにおけるDXの促進、デジタル経済の開発の推進力となりました。特に、2021年、この感染症は、企業の管理と経営生産活動、物流、その他の社会活動におけるDXを促進しています。これにより、電子商取引やオンライン形式で行われる会議、会合、教育、娯楽などへとDXが日々普及しています。情報通信部門の多くの分野において、ベトナムのDX化が国際組織から高く評価されています。
統計によりますと、ベトナム国内では、2021年のデジタル企業は6万4千社に上り、2020年と比べ5600社増加しています。ベトナム郵便通信グループや、ベトナム軍隊通信グループのベトテル、ベトナムの情報技術第2位のCMCコーポレーション、FPT=技術開発投資会社などは、大きな潜在力があり、デジタル政府や、デジタル経済の発展に大きく貢献しています。現在、ベトナムのデジタル企業は、外国企業との契約を通じたデジタルプラットフォームでの製品の加工、組立てのほかにも、これらの製品を生産できるようになっています。
ベトナムにおけるデジタル経済の開発は、デジタル政府、デジタル経済、デジタル社会を含むデジタル国家を実現するための3本柱の一つです。このことは、ベトナム共産党第13回大会の決議の中にも盛り込まれています。
デジタル国家プログラム、デジタル政府を目指す電子政府開発戦略、及びベトナムのデジタル経済とデジタル社会の開発戦略案は、2025年までに達成すべき53の目標を設定し、2022年には18の目標があります。それらは、スマートフォン、光ケーブルのブロードバンド、個人識別番号、サイバーセキュリティ、電子健康記録、オンライン授業、中小企業のDXなどを一般化させ、デジタル決済や電子商取引などを促進していくということです。
これらは、ベトナムにおけるデジタル経済の発展に向けた重要な土台であるとされています。