(VOVWORLD) - 感染者の占める割合が高い工場は通常レベルの生産活動を維持するのが困難になっています。
バクザン省にあるヴァンチュン工業団地の労働者 |
このところ、ベトナムの多くの地方で新型コロナ感染症が複雑に推移しており、感染者が急増しています。ほとんどの国民が少なくとも2回のワクチンを接種済みのため、重症患者と死者の数は横ばい状態であるものの、大勢の感染者が仕事を急に休むことで、工場や会社の多くが生産活動を維持することが困難になっています。
アパレル大手企業「マイムオイ(May 10)」のバック・タン・ロン副社長によりますと、同社の工場は北から南まで多くの地方にあり、新型コロナに感染した労働者の数は、地方によって異なるものの、その割合は10%~40%になるそうです。感染者の占める割合が高い工場は通常レベルの生産活動を維持するのが困難になっているとしています。ロン副社長は、それぞれの工場の感染状況に合わせて生産計画を調整しなければならなかったと述べ、次のように語りました。
(テープ)
「弊社は多くの工場を持っているため、感染者が多い工場の生産計画の一部を感染者が少ない工場の生産計画へ充当しています。また、顧客に生産状況を頻繁に通知しており、出荷時期についても個別に相談しています。また、感染していない労働者が、生産をさらに上げられるよう励しています」
アパレル業だけでなく、建設業や小売業なども、労働者の感染が急増し、生産活動に大きな影響を与えています。、また、ゴミ収集業者は感染者の急増により、労働力不足に悩んでいます。ハノイ市ゴミ収集業者労働組合のグエン・ティ・タイン会長は、ゴミ収集は市民の生活に大きな影響をもたらすので、活動の維持に全力を尽くしていると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「住宅地を回ってゴミ収集にあたる各グループの中には、50%以上の労働者が感染を理由に仕事を休まざるを得なかったものもありました。例えば、8人からなるグループの場合、5人の感染者が出たら、残りの3人で全員の仕事をカバーすることはできないでしょう。感染していない人の労働時間を延ばすなどの対応策を取って、ゴミ収集にできるだけ取り組んでいます。」
ベトナム労働総連盟は各レベルの労働組合に対し、企業と緊密に連携して、感染した労働者の健康を気遣うとともに、元気な労働者を激励する措置を取るよう求めています。