来年行われる第12回ベトナム共産党全国代表大会に上程される議案の全文が9月15日から、マスメディアに公開されました。これは、これらの議案に対する国民の意見を聴くための措置ですが、これは国民が政治に深く参加していることや、ベトナム共産党は常に国民の声に耳を傾けていることを示すものとみられています。
これらの文書は、第11期党中央執行委員会の政治報告案や、2011~2015年期における経済社会発展状況に関する報告案です。この意見集約は10月31日まで行われます。
意見集約の範囲
今回の党中央執行委員会の政治報告案に対する意見集約には多くの内容があります。これらは、第11回党大会の決議の実施状況や、この30年間行われてきた国のドイモイ刷新事業の総括、国内外の情勢の予測、2016~2020年期の経済社会発展計画、成長モデルの刷新、工業化近代化事業の促進、社会主義的方向に沿った市場経済の発展、対外路線と国際社会への参入事業、民族大団結の発揮、民主制度、法治国家建設、党建設事業、党の指導方法の刷新と能力向上、新しい任期における6つの重要な任務、国防、国家安全保障などです。国民はこれらの文書とそれらの内容を高く評価しています。クアンナム省のチャン・ミン・フンさんは次のように語りました。
(テープ)
「これらの文書は科学研究テーマのような価値を持つものといえます。内容はとても分かりやすいです。また、これまで収めてきた成果と未解決問題、弱点なども十分含まれています。素晴らしいと思いますよ。」
重要な意義
一方、科学者からも歓迎の声が上がっています。政治学研究者グエン・ディン・アン氏は、「党大会の文書をマスメディアに公開し、国民の意見を聴くことは国民各層と国外在留ベトナム人の知恵、責任の発揮に役だつ」と評価しています。アン氏は次のように語りました。
(テープ)
「国を発展させるためには国民の力を集中させる必要があります。そのため、国の重要な問題をめぐって、国民の意見は重要です。党大会の文書は党のものではなく、全国民のものなのです。そして、党の全ての決定は国民の利益に関連するものなので、国民の参加は欠かせないのです。」
現時点で、各地方で、国民各層は既にこれらの文書に関する討論を始めました。全国民の知恵は、これらの文書だけでなく、ベトナム政治制度全体の健全化にも役だちます。これにより、党の全ての決議が徹底的に実施され、国の発展事業と国民の生活改善に貢献することは間違いないでしょう。