国際世論は、ベトナム東部海域における中国の行為を非難

(VOVWORLD) -中国当局は、海南省のいわゆる「三沙市」傘下の行政区として、ベトナム東部海域(南シナ海)のホアンサ諸島とチュオンサ諸島にいわゆる「西沙郡」と「南沙郡」をそれぞれ設置すると公表したことは、ベトナム国内外の世論から強く非難されています。

外国の研究家や、学者によりますと、いわゆる「西沙郡」と「南沙郡」を設置することで、中国は、同国が2017年に公表したベトナム東部海域の大部分を独占しようとする自国の「四沙戦術」を促すことが狙いです。実際、「四沙戦術」を出したことは、中国が地図上に引いている「九段線」の戦術を代える新たな形式となります。この戦術は、2016年に常設仲裁裁判所から「国際法上の法的根拠がなく、国際法に違反する」との判断を下されました。 

法的根拠を無視する中国の意図

国際世論は、ベトナム東部海域における中国の行為を非難 - ảnh 1      Lucio Blanco Pitlo氏

ベトナム東部海域問題を研究するアメリカの専門家Lucio Blanco Pitlo氏は、「中国は世論をそらし、ベトナム東部海域の大部分を独占しようとする自国の「『四沙』戦術」を進めていく」と指摘し、次のように語りました。

(テープ)

「中国のこの決定や、行動は、ベトナム東部海域における島嶼や岩礁、海域の占領を強化することが狙いです。大陸棚を持つ中国にとって、他国の領有権に属する排他的経済水域内や大陸棚などに対する主権を発表したことや、四沙諸島の周辺に基の線を描いたことは、説得力がありませんでした。ですから、中国の最近の決定は、ベトナム東部海域への主権に対する同国の非合理な発表を弁明することはできないのです。」

中国の意図は、ベトナム東部海域の全部を占領しようとする野心であり、新しいものではありません。Lucio氏はさらに次のように語りました。

(テープ)

「四沙戦術は、ベトナム東部海域に対する中国の主権の発表を明確にする一歩であるかもしれません。」

強く非難される行動

多くの外国人専門家によりますと、中国がベトナム東部海域の岩礁に軍事施設などを建設したことは、国際法と1982年国連海洋法条約に違反した行為であり、ベトナムを含むこの海域周辺国の領有権に審判行為に過ぎないということです。国連の国際法委員会副議長を務めるグエン・ホン・タオ教授は次のように明らかにしました。

(テープ)

「COC=海上行動規範に関する交渉の最中に引き起こした中国のこの行為は、関連各国の信頼を傷つけました。また、中国の行動は、常設仲裁裁判所の2016年の判決を受け入れずに、各国の船舶の往来を妨げることが目的です。」

一方、アメリカのランドグループに属するアジア太平洋政策センターの高級専門家Derek Grossman氏は「世論は、近隣諸国に対する中国の意図を深く理解している。」と強調しました。

中国が、ベトナム東部海域のホアンサ諸島とチュオンサ諸島にいわゆる「西沙郡」と「南沙郡」をそれぞれ設置すると公表したことは国際法 に逆行する行動であり、受け入れることできない行為でもあることです。

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