子どもの権利確保に取り組むベトナム

(VOVWORLD) -2016年の子ども法における新しい点は子ども目線の発言や願望を伝え、子ども権利の履行状況を監視する機関はホーチミン共産青年同盟である」という項目が盛り込まれたということです。

2017年、ベトナムは子どもの権利を確保するための具体的な政策と行動を引き続き実施しています。この事業に重要な節目を印す活動の一つは2017年始め、「子ども法」が発効されること、そして、子どもに関する国家委員会が設立されたということです。

子どもの権利確保に取り組むベトナム - ảnh 1   「子供に対する気候変動の教育」座談会

     (写真:TTXVN)

「子ども法」の発効

2017年6月1日、ベトナムの子ども法が発効されたことは子どもの権利擁護と子どものケア、保護活動に法的基礎を作り出すと共に、国連の子ども権利条約の履行の一環としてベトナムが公約した内容の実施に対するベトナムの責任を詳しく規定するものとなります。これによりますと、子どもに関連する政策や法律を制定する際に、子どもに関連する機関の意見を検討する必要があること、経済社会発展計画を作成する際に、子どもに関する目標を盛り込むことなどです。

2016年の子ども法における新しい点は子ども目線の発言や願望を伝え、子ども権利の履行状況を監視する機関はホーチミン共産青年同盟である」という項目が盛り込まれたということです。労働傷病軍人社会事業省のダオ・ホン・ラン( Dao Hong Lan) 次官は次のように語りました。

(テープ)

「子ども法は特別な状況にある子どもを始め、すべての子どもの権利を確保するため制定されたものです。子ども法はベトナムが締約した国連の子どもの権利条約を基礎に、人間の権利と子どもの権利の履行に関する憲法の規定を詳しく定めるものです」

子どもの権利が効果的に履行されるために、さる6月、ベトナム首相は子ども権利に関する国家委員会の設立を決定しました。この委員会で、副首相一人がこの委員会の委員長を、労働傷病軍人社会事業省、教育養成省、保健省といった3人の大臣が副委員長を務めます。労働傷病軍人社会事業省のダオ・ゴック・ズン(Dao Ngoc Dung)大臣は次のように語りました。

(テープ)

「子どもに関する法的枠組みと政策の完備は子どもの権利確保に重要な意義を持っています。副首相がこの委員会の委員長を、3人の大臣が副委員長を務めることはこの委員会が各分野連携によるものであることを示し、これは子どもの権利保護に有利な条件を作り出すでしょう。」

子どもの意見表明・参加の促進

子どもに関連する政策を制定すると同時に、子どもを中心にしたモデルの試験的構築と各地方の活動に対する子どもの参加の促進も進められています。

さる6月に、ベトナム少年先鋒隊中央評議会は各省や市レベルで、「子ども評議会」というモデルを試験的に構築しました。その中で、ホーチミン市で子ども評議会が初めて発足し、その評議会の第1回会議が6月22日に開かれました。

子ども評議会の発足は子供たちが学習、娯楽などに関連する意見を提出する場となると共に、各省や市の指導者が子どもに関連する情報を理解した上で、子どもに関する正しい政策や決定を出すためのものです。ホーチミン市に次いで、子ども評議会はハノイ、中部ビンディン省、北部クアンニン省、イェンバイ省にも発足します。

これと同時に、ベトナムはユニセフ=国連児童基金の支援を受けて、『子どもに優しい町づくり』というプロジェクトを実施しています。ユニセフベトナム事務所のユーソフ・アブデル・ジェリルYoussouf Abdel-Jelil)代表は次のように語りました。

(テープ) Jelil

「『子どもに優しい町づくり』プロジェクトはこれまでフランス、ニュージーランドなど先進国だけでなく、発展途上諸国でも展開されてきました。ベトナムでは最近、ユニセフはホーチミン市と協力して、このプロジェクトの実施に乗り出しました。このプロジェクトは子どもの権利保護に重要な意義を持っています。今後、このプロジェクトを多くの都市にも実施します」

これまで、ベトナムは子どもの権利保護に多くの成果を収めてきました。政府が今後も引き続きこの事業に取り組むことで、ベトナムの子ども2600万人の権利がさらに確保されることでしょう。

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