(VOVWORLD) -演説中に銃で撃たれた安倍晋三元総理大臣が治療を受けていた奈良県橿原市内の病院で8日、亡くなったことを受け、日本はもちろん、ベトナムを含む各国は大打撃を受けています。
というのは安倍氏は国際的な影響力がある人物であり、特に、ベトナム国民の親友でもあるからです。在任中、安倍氏はベトナムに特別な気持ちを寄せ、ベトナムと日本の広範な戦略的パートナーシップの構築に大きく貢献しました。
2015年に行われたベトナムのグエン・フー・チョン党書記長による日本訪問
(写真:VOV)
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安倍元首相は2006年~2017年の期間に4回にわたりベトナム公式訪問を行ったほか、2015年のグエン・フ・チョン共産党書記長の訪問をはじめ、多くのベトナムの首脳陣の日本訪問を迎え入れました。在日本ベトナム大使館の元大使で、ベトナム・日本友好協会のドアン・スアン・フン副会長は次のように語りました。
(テープ)
「安倍様はベトナムの特別な友人です。2012年、首相に就任してから、初の外遊先としてベトナムを選び、ベトナムとの関係の重要性を評価しました。また、2006年と2017年にもAPEC首脳会議への出席を機に、ベトナムの首脳陣と交流を進め、両国関係の強化に尽力しました。」
在任中、安倍氏は常に地域と世界におけるベトナムの役割と地位を重視し、高く評価しています。2016年5月、安倍元首相は名古屋で開催されたG7=主要7カ国拡大会合にベトナムを招へいしました。G7の42年の歴史の中で、ベトナムが拡大会合に招かれたのはこれが初めてとなりました。
また、2006年、ベトナムと日本は「アジアの平和と繁栄のための戦略的パートナーシップに向けて」と題した共同宣言を発表しました。日本はベトナムにとって、最大のODA=政府開発援助供与国、FDI=海外直接投資の累計で2番目に大きな投資国、3番目の観光パートナー、4番目の貿易相手国となっています。
安倍内閣のもとで、ベトナムと日本の関係が最盛期に入っていました。先ほどの在日本ベトナム大使館のドアン・スアン・フン元大使は次のように明らかにしました。
(テープ)
「連続在任日数が憲政史上最長となった安倍元首相はベトナムの首脳陣と深い私的関係を結びました。これは今後のベトナム・日本関係の強固な土台ともなっています。ベトナムと日本の関係が今のような緊密なものにまで発展した裏には、安倍首相の小さからぬ貢献があったと言えます。」
安倍氏が亡くなりましたが、優れた政治家およびベトナムの親友として、永遠に人々の記憶に残るでしょう。