少数民族出身者の国会入りに条件づくり


ベトナムの党と国家の努力により、国会議員を務める少数民族出身者の割合は日増しに高まっています。来る5月に開催される総選挙に備え、各省庁と機関は少数民族出身の国会議員の割合を増加させるよう、あらゆる手を尽くしています。


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国会で少数民族出身の議員が活躍(写真:Tuyenquang)

最近の4任期に、少数民族出身の国会議員は議員総数の15・6%から17%を占める一方、2011年から2016年期の省レベルの人民評議会議員を務める少数民族出身者の割合は18%、県と村レベルでは20%あまりとなりました。今回の国会選挙で、少数民族出身の候補者は204人で、候補者総数の23・45%を占めています。


少数民族出身の国会議員の貢献

国会会議で、少数民族出身の議員らは民族政策をはじめ、国会の各決議に重要な貢献をしてきました。第13期 国会は国営農場での土地管理・使用に関する政策、法律の実施状況に対する監視を進めました。

また、民族委員会のザン・セオ・フ委員長は少数民族居住地や山岳地帯の貧困を極めている村々の経済社会発展計画、とりわけ自然災害多発地域の住民の生活安定化や、自発的移住、職業訓練、生産用地の提供などを巡る問題に関し、国会議員の質疑に初めて回答しました。これは少数民族出身の国会議員の発言力が高まっていることを示すものです。


少数民族出身の候補者の困難

最近、少数民族出身の国会議員の割合は日増しに高まっていますが、いくつかの民族の代表は国会に選出されていません。少数民族の人々の知識水準がいまだ低く、経済、文化、社会分野が困難な状態にあるのは事実です。また、公用語と文字ができない人もいることから、選挙や候補者選出に関する宣伝は難航しています。

北部山岳地帯ライチャウ省に住むザイ族出身のホアン・クォク・カインさんは、「各機関が国会議員の候補者として推薦し、選挙に関する様々な研修会への参加に有利な条件を作り出されているが、山岳地帯に住む少数民族出身者の候補者として情報の入手や、選挙戦の開催、行動計画の作成などについて能力が低いである」と明らかにしました。これは少数民族出身の候補者に大きな障壁となっています。

カインさんは次のように語りまし た。

(テープ) O Khanh

「山岳地帯や少数民族居住地は平野部と比べ、最新情報の入手に際し、様々な困難があります。第2、少数民族の住民の知識水準は低いので、有権者との会合や、選挙戦の開催のためには頭を絞らなければなりません。」

一方で、少数民族出身の候補者は女性で、年齢が若く、非党員であるという基準を満たす必要があります。これにより、第14期国会で少数民族出身の国会議員の割合を少なくとも18%にする目標の達成が難航するとみられます。


少数民族出身の候補者向けの研修会

国会・民族評議会のグエン・ラム・タイン副議長によりますと、当選されるかどうかは候補者の選択や選挙戦によるところが大きいです。それで、目標を達成する ため、候補者の推薦や、協議、選挙戦の開催に関し、各レベルの党委員会、行政府の統一した指導、各省庁、機関、祖国戦線のコンセンサスを求めています。

先頃、民族評議会は第14期国会議員と2016年~2021年期の各レベルの人民評議会議員に推薦された少数民族出身の候補者数百人に選挙戦に関する知識を提供するため、研修会を開きました。タイン氏は次のように語りました。

(テープ) O Thanh

「人口が極めて少ない少数民族出身で、僻地に住む候補者もいます。民族評議会はこの研修会を開催し、少数民族の候補者に経験の提供や選挙戦を行う技能の向上を狙っています。これにより、少数民族の候補者の当選確率が高まるよう希望します。」

こうした研修会は少数民族の候補者に当選の機会をもたらすとされています。今後も、国会議員に54民族出身の代表を選出できるよう、各省庁、部門は少数民族の幹部の育成に力を尽くし、断固たる行動を取らなければなりません。



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