(VOVWORLD) - 今年上半期、ベトナムは新型コロナウイルス感染症によるマイナス影響を克服し、GDP=国内総生産の伸び率は1.81%に達したことで、プラス成長を遂げた数少ない国に入っています。
年末までに、ベトナム政府は経済回復を差し迫った任務に位置づけ、経済社会発展を目指し、あらゆる手を尽くす決意を固めました。
ベトナムは疫病の制圧と経済回復という「ダブル任務」を良好に遂行していることを受け、経済専門家らは今年下半期の輸出は超過達成し、外国投資の誘致に突破口が開かれ、金利が安定するとの予測を出しました。これらは経済発展のためのメリットとなるとしています。
経済社会発展にチャンスを活用
財政・通貨政策を主体的かつ効果的に運営することは経済成長に刺激を与える
と同時にマクロ経済の安定化、インフレ抑制、経済バランスの確保に役立ち、ベトナムのマクロ経済の安定度に対する国内外の投資家の信頼の維持に貢献するものとなります。国家銀行のレ・ミン・フン総裁は次のように明らかにしました。
(テープ)
「銀行システムは資金を適宜かつ十分に提供するとともに、為替相場を安定化させ、マクロ経済の不安定を引き起こす変動が発生した場合、必要な措置をとると確約します。また、政府の指導に従って、適切な通貨政策を講じ、重点的な経済セクターの発展や年末までの成長を支援することが狙いです。」
ズン大臣 |
一方、ベトナムはそれぞれの部門、分野、地方の発展の余地を最大限に活用する方針です。計画投資省のグエン・チ・ズン大臣は次のように強調しました。
(テープ)
「工業部門はとざされたサプライ・チェーンやバリュー・チェーンの回復、新たなバリュー・チェーンの構築、発展に主体的に参加する必要があります。また、国内観光へのてこ入れプログラムを推進し、観光発展支援基金を早期に稼動させ、消費刺激策の実施や国内市場の拡大に力を尽くさなければなりません。さらに、国内企業に対し、締結した自由貿易協定のメリットを最大限に生かすとともに重要なパートナーとのFTA=自由貿易協定の交渉・締結を進める必要があります。」
大都市のけん引役を発揮
今年上半期、ハノイやホーチミン、ダナン、ハイフオンなどの大都市は国の経済社会発展にけん引役を果たしてきました。これらの地方は困難を乗り越え、早々に新常態(ニューノーマル)に入り、年末までの経済社会発展に弾みをつけました。ハノイ市人民委員会のグエン・ドク・チュン委員長は次のように語りました。
(テープ)
「ハノイ市は年末までの2つの成長シナリオを作成し、GRDP=地域内総生産の成長率を国内各地の平均成長率の1・3倍にするという目標を設定しました。また、政府が委託した予算歳入を十分に達成し、定期支出の5%を削減する計画です。さらに、国内消費刺激策を実施するため、10ヶ所ないし15ヶ所の販売エリアを設け、農林水産物を営む他所の企業を招待し、販売ブースの賃貸料を免除するつもりです。」
こうした中、ホーチミン市人民委員会のグエン・タイン・フオン委員長は成長目標の達成に向け、最大限の努力をする姿勢を示し、次のように語りました。
(テープ)
「我が街はダブル任務を遂行し、経済発展を確保することが狙いです。民間経済セクターをはじめ、国内の各経済セクターの投資誘致を推進する方針です。また、公共投資の実施を中心的な政治的任務と見なし、今年10月末までに実施額を計画の80%を超えるという目標を設定しました。」
今年上半期、ベトナムは新型コロナ制圧と経済回復に成功したといえます。年末までに、ベトナムは経済社会発展で目覚しい成果を収めるよう期待されています。