戦争後遺症の克服・ベトナムとアメリカの信頼醸成に貢献

(VOVWORLD) - 戦争終結から44年、また、関係正常化以来25年が経ちましたが、ベトナムとアメリカは戦争後遺症の克服で様々な成果を収めてきました。

26日、ワシントンで「戦争後遺症の克服・ベトナムとアメリカの和解、未来への協力」と題するシンポジウムが行なわれました。戦争終結から44年、また、関係正常化以来25年が経ちましたが、ベトナムとアメリカは戦争後遺症の克服で様々な成果を収めてきました。その中で、戦争中、行方不明となった兵士の捜索や地雷・不発弾の除去、ダイオキシン汚染土壌の浄化が双方協力の優先課題と見なされています。

敵から友人へ

ベトナム戦争終結以来、ベトナムはアメリカ側に行方不明となった米兵の遺骨およそ150体を返還しました。一方、アメリカ政府や退役軍人組織などはベトナムと緊密に連携して、行方不明となったベトナム兵士に関する情報を提供しました。これは戦争後遺症の克服や信頼醸成に向けての両国の努力の証となっています。

先ごろ、ワシントンで、在アメリカベトナム大使館のハ・キム・ゴック大使はベトナム戦争時に行方不明となったアメリカ兵及び戦争捕虜捜索協会のAnn Mills Griffiths会長にベトナム戦争で死亡したGriffithsさんのお兄さんJames B.Mills海軍士官の遺骨捜索を記録したDVDを贈呈しました。Griffithsさんは次のように話しました。

(テープ)

「私の家族はこのことを想像できませんでした。兄に関する情報を知り、驚きとともに嬉しく思いました。これは行方不明の親戚がいるアメリカの各家族の共通の気持ちだ思います。どんなことが発生したのかをはっきり、知りたいでしょう。もともと敵同士であったアメリカとベトナムは、親しい関係を結ぶことができました。」

一方、ベトナム国防省のグエン・チ・ヴィン次官は次のように語りました。

(テープ)

「アメリカ国防総省は戦争中、行方不明となったアメリカ兵の捜索における我々の協力を高く評価します。これは誇りと思っている協力分野の1つだと言えるでしょう。人道、また、アメリカとの信頼醸成の目的で、取り組んできました。」

ベトナム・アメリカ、未来に向かう

現在、戦争後遺症の克服は両国の国防協力の柱の1つとなっています。これまで、行方不明となった兵士の捜索の傍ら、ビエンホアやドンナイ空港のダイオキシン汚染土壌の浄化が行なわれました。貿易、安全保障、環境保全、気候変動への対応分野での協力と同様にこの事業は双方にも利益をもたらしているとしています。

アメリカの指導者らは今後も、戦争後遺症の克服でベトナムを支援し続けると確約しました。

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