持続可能な海洋経済開発を目指すベトナム

(VOVWORLD) -会議での成果は、ベトナムが気候変動対応に協力し、実施するための基礎となると同時に、グローバルな課題の解決に向けたベトナムの努力を示す根拠となります。
持続可能な海洋経済開発を目指すベトナム - ảnh 1会議の様子(VGP撮影)

先頃、ハノイで、ベトナムとノルウェー政府、国連開発計画の共同主催で、「持続可能な海洋経済開発と気候変動対応」に関する国際会議が行われました。会議での成果は、ベトナムが気候変動対応に協力し、実施するための基礎となると同時に、グローバルな課題の解決に向けたベトナムの努力を示す根拠となります。

会議で、参加者らは、海洋資源の持続可能な利用や、新型コロナウイルス感染症と気候変動の影響、プラスチックごみによる海洋汚染、海洋生態系の保護、海洋経済の回復と開発などを巡り討議しました。

持続可能な海洋経済開発 繁栄をもたらすカギである

自然災害や気候変動による甚大な被害とリスクの恐れのあるベトナムは、常に、それらの課題を十分認識しており、気候変動との闘いの最前線にあり、国際共同体とともに澄んだ海と持続可能な海洋経済に向け、グローバルな課題解決に取り組んでいます。

本会議でベトナムと国際共同体は5つの公約を提示しました。それらは、持続可能な海洋経済と気候変動対応に向けた国際的な政策と法的枠組みを構築すること、気候変動、海面上昇、プラスチックごみの多面的な影響について国連が管理する包括的なデータベースシステムを確立し、世界的な対応政策の策定を支援すること、実用的かつ効果的な世界的、地域的な安全保障協力メカニズムの構築と促進を通じて気候変動に関する課題や安全保障上のリスクに対処すること、新型コロナウイルス感染症収束後の持続可能な海洋経済開発への回復力と、脆弱な国、コミュニティ、利害関係者の回復力を強化すること、そして、投資、研究、開発、海洋技術移転を奨励し、持続可能な海洋経済に関する政策策定への当事者の幅広い参加、持続可能な海洋経済についての認識を深めることです。

持続可能な海洋経済開発を目指すベトナム - ảnh 2タイン副首相(qdnd.vn撮影)

会議で発言に立ったベトナムのレ・バン・タイン副首相は次のように語っています。

(テープ)

「水産物の養殖、漁労、海上輸送、マリンツアー、海洋エネルギー開発などの天然資源と海上活動を持続的に管理することは、先進的かつ近代的な技術、特に国際社会の協力と相互支援に基づく必要があります。先進国は、財政や、管理経験、技術移転をサポートする責任がある一方、発展途上国は、先進的科学技術の活用と管理に取り組み、海洋に関わるグローバルな問題を解決することが重要です」

澄んだ海のために行動を断固としてとる

現在、ベトナム全国では、人口の72%に当たる約7千万人が沿岸部、南部メコンデルタ地域、北部紅河デルタ地域の28省・市で暮らしています。また、全国のコメの収穫量の83%がこれらの地域に集中しています。しかし、現在、沿岸部の多くの省・市、平野部は、海面上昇の影響による被害を受け、気候変動に関連する安全保障上のリスクも新しい懸念となっています。こうした背景の中で、ベトナムは、国際共同体との緊密な連帯による持続可能な海洋経済開発を行う方針を固めました。

資源環境省のレ・ミン・ガン次官は次のように明らかにしました。

(テープ)

「ベトナムは常に、国際共同体の積極的かつ責任のある一員としての役割を果たしています。ベトナムは、持続可能な海洋経済と気候変動対応のために、各国やパートナーとともに協力し、経験や、リソース、アイデアなどを共有する用意があります」

海面上昇の深刻な影響を受ける国の一つとしてベトナムは気候変動に強い持続可能な海洋経済開発の価値を理解し、国民のための福祉の確保、および海洋の保護に尽力しているとしています。ベトナムは各国との協力を促進し、澄んだ海と持続可能な海洋経済に向け、グローバルな課題解決に取り組んでいきます。

ご感想

他の情報