新しい原動力を創造し、共通の未来を培う

9日、ハノイで、APEC=アジア太平洋経済協力会議のISOM=非公式高級実務者会合と、「APEC年2017」という活動が始まりました。世界情勢の複雑な推移とAPEC域内の連携が拡大されている背景の中で、APECのISOMとAPEC年などの活動を行うのはアジア太平洋に対するベトナムの戦略的なビジョンを示し、APECとの今後の協力を効果的に促進するための優先課題を提出することに寄与するとされています。


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今回のAPECのISOMにはAPEC加盟諸国と国際諸組織の学者や研究者などおよそ400人が参加しました。世界情勢が複雑に推移し、保護主義が浮上している背景の中で、APECが持続可能な成長、広範な連携、多国間貿易の確立にけん引役を担わなければなりません。これと同時に、APECは次世代貿易、投資を始め、地域内の経済協力体制をコーディネートしたり、新しい構想を提唱したりする必要があります。そのため、ベトナムはAPEC年2017のテーマを「新しい原動力を作り、共通の未来を培う」にしました。このテーマは重要な意義を持っています。その理由としてあげられるのは3つあります。第一はこのテーマはアジア・太平洋地域の参入、連携、経済成長に「新しい原動力を模索することに対するAPEC加盟諸国の共通の関心事を示すことです。第二はアジア太平洋地域とAPECの共通の長期的目標を示すことです。これは平和、安定、発展、繁栄の未来です。第三は2017年におけるAPECの新しい発展に関するAPECの希望を示すものです。

優先課題

先ごろ、ペルーの首都リマで行われたAPECの閣僚会議で、このテーマを実現するため、ベトナムは4つの優先課題を出しました。それは持続的、包摂的成長と創造性の強化;地域内の経済連携強化に対するAPECの核心的役割;中小企業のデジタル時代における競争力と創造性の強化;食糧安全保障と持続可能な農業、気候変動対応の強化というものです。

ISOMに参加した代表は「ベトナムが出したこれらの優先課題はAPECの現在の発展状況に見合う」との見解を示しました。ベトナムのAPEC2017事務局の高級顧問であるグェン・グェット・ガ ( Nguyen Nguyet Nga) 大使は次のように語りました。

(テープ) 

「これらの構想はAPECの優先課題に集中し、成長と連携に関する新しい要求に合致します。その中で、最も重要なことは質の高い成長です。そのため、私たちは質の高い成長、連帯、経済再構築に関する構想を出し、これはベトナムの需要とAPECの新しい需要に合致します。私たちは中小企業への支援や人材育成に関する特別な構想を出しました。

APEC加盟諸国が討議、実施するため優先課題を出すのは向こう数年におけるAPECの発展と1994年11月にインドネシア・ボゴールの大統領宮殿で開催された第6回APEC首脳会議において採択された、「APEC経済首脳の共通の宣言」掲げられた目標であるボゴール目標の実施に重要な意義を持っています。ベトナムのAPEC 2017国家委員会の副委員長を務めているブイ・タイン・ソン ( Bui Thanh Son) 外務次官は次のように語りました。

(テープ) 

「我々はAPEC 年2017に関する4つの優先課題を出しました。APEC 加盟諸国の専門家、学者、及び、閣僚らはこれらの優先課題に意見を出します。われわれの目標はAPEC 諸国の国民、及び、企業のためのAPEC 共同体を構築するため、意見を集約するということです」

ベトナムの国土と人々の姿をピーアール

ベトナムが主催する2017年のAPEC首脳会議と関連会議の枠内での最初の活動であるAPECのISOMを開催するのはAPEC首脳会議2017に対するベトナムの周到、かつ、プロの準備を示しています。APECのISOMの主な目標はベトナムが出したAPECの首脳会議のテーマと優先課題に対する加盟諸国のコンセンサスと同意を得るためのものです。その他、ベトナムはAPEC首脳会議2017の主催を通じて、ベトナムの国土と人々をピーアールすることを望んでいます。この首脳会議の主催を通じて、APEC加盟諸国の代表は親しみやすい人々と明白でオープンな経営投資環境を備えているベトナムを理解した上で、ベトナムとの協力に関する方向を出します。また、これはベトナムが国の工業化近代化事業に対するAPECの研究者、企業、国際諸組織の代表の意見を集約するチャンスともなります。

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