既にお伝えしましたように、ベトナムでは新型コロナウイルス感染症の第2波が発生し、感染者数と死亡者数が増えています。こうした中、政府は、疫病予防対策国家指導委員会や、各省庁、地方、機関と連携して、複数の措置を同時に実施しています。

この疫病は、基礎疾患がある人々に対して、きわめて危険とされています。そのため、7月末から、政府は断固とした予防対策活動を展開しています。 

ダナン市に派遣された医療スタッフ＝保健省

ダナン市の疫病対策に努力

新型コロナウイルス感染症予防対策国家指導委員会によりますと、7月26日、中部港湾都市ダナンでは、新たに1人の新型コロナ感染者が確認されました。これを受け、保健省は直ちに、3つの作業部会を設置し、ダナン市に派遣しました。経験が豊かな医療専門家からなるこれらの作業部会はダナン市内の疫病予防対策に直接参加しています。特に初の死亡者が確認された直後、8月13日、保健省はさらに、3人の優れた専門家を派遣しました。

同時に、ハノイ医科大学なども疫病予防対策の強化を目指し、保健省や、ダナン市の医療当局などとの連携を緊密化させています。特に、それぞれの患者に見合った近代的な治療方法も導入されています。

グエン・チュオン・ソン保健次官は次のように明らかにしています。

（テープ）

「6回にわたり、治療方法を調整してきました。現在、医療部門の最も優れた医師や、専門家らは直接に、重症化している患者の治療にあたっています。また、現時点で、およそ200人の専門家はダナン市に派遣されています。8月末まで、ダナン市の疫病を抑制できると望んでいます。 」

 疫病拡大を防ぐための努力 

ダナン市だけでなく、ほかの地方も疫病予防対策を厳格に実施しています。8日、ハノイで、保健省とハノイ市の代表は会合を行い、新型コロナ予防対策について話し合いました。これまで、ハノイでも新たな感染者が確認されましたが、全員がダナンに行ったことがあることから、ハノイ市は、7月15日からダナン市に行ったことがある市民のPCR検査を行うことにしました。

一方、グエン・スアン・フック首相は保健省に対し、予防対策を進めると同時に、ワクチン開発を加速させるよう要請しました。フック首相は次のように語りました。

（テープ）

「熱や、咳がある人々は直ちに検査しなければなりません。また、心臓病や、腎臓病など基礎疾患がある人々を対象に、社会的距離を保つ必要があります。これらは、国民を疫病から守るための効果的な措置です。」

一方、各団体、企業、個人も疫病予防対策に力を合わせています。政府や、各地方、機関、全国民の努力により、新型コロナの第2波が早期に収束すると期待されています。