(VOVWORLD) - 訪問期間中、チン首相は岸田首相との会談、参議院議長及び衆議院議長との会見、日本共産党委員長、日本・ベトナム友好議員連盟会長、JICA国際協力機構の指導者、日本各地の指導者らとの会合を行う予定です。
既にお伝えしましたように、日本時間の22日夜、ファム・ミン・チン首相は羽田空港に到着し、25日までの日程で、岸田文雄首相の招きによる日本公式訪問を開始しました。これは、良好に発展している両国間の広範な戦略的パートナーシップを新たな発展段階に押し上げると期待されます。
チン氏がベトナムの首相として日本を訪問するのは今回が初めてです。訪問期間中、チン首相は岸田首相との会談、参議院議長及び衆議院議長との会見、日本共産党委員長、日本・ベトナム友好議員連盟会長、JICA国際協力機構の指導者、日本各地の指導者らとの会合を行う予定です。また、経団連との対話や日本企業との会合などにも出席し、日本在留ベトナム人コミュニティの代表と懇親します。
羽田空港に到着したファム・ミン・チン首相=VOV |
迅速に発展する信頼性の高い関係
ベトナムと日本は1973年9月21日に国交を、そして、2014年にアジアの平和・繁栄のための広範な戦略的パートナーシップを樹立しましたが、近年、その関係はかつてないほど良好に発展しています。これに関し、ベトナムのブ・ホン・ナム日本大使は次のように述べています。
(テープ)
「両国関係の特徴についてですが、この数年間、特に、コロナ禍においても両国関係が引き続き発展しています。2019年、グエン・スアン・フック首相が日本訪問を、そして、2020年、菅義偉首相はベトナム訪問を行いました。また、チン首相は、岸田首相が就任してから日本を訪問する初の外国の指導者となっています。経済関係についてですが、両国間の投資と貿易は引き続き増加しています。国防・安全保障分野での連携も良好に発展しています。日本へ派遣されるベトナムの技能実習生の数も急増しています。ベトナムは日本の信頼に足る人材供給源とみられています。」
ベトナムと日本は頻繁に、経済や、医療、新型コロナウイルス感染症防対策とそのワクチン開発などの分野で、連携や、経験・意見交換を促進するとともに、国際場裏での協力・協調・相互支持と支援を強化しています。
温州ミカン贈呈式に出席したファム・ミン・チン首相、自民党の二階俊博元幹事長と菅前首相ら=VOV |
協力の多様化
パンデミックは両国関係にマイナス影響を与えていますが、こうした中、両国は協力を維持・促進するために、複数の臨機応変な措置をとっています。特に、新型コロナ対策における協力は効果をあげています。日本がベトナムに40億円相当の医療設備と400万回分のワクチンを補助する一方、ベトナムは日本に120万枚の医療用マスクと2万枚の布マスクを支援しました。こうした中、今回のチン首相の日本訪問は重要な意義があると評されています。これに関し、先ほどのナム大使は次のように語りました。
(テープ)
「岸田首相にとって、チン首相は初の外国人賓客です。一方、チン首相はCOP26=第26回国連気候変動枠組条約締約国会議に出席した直後、日本訪問を行います。これらは、両首相が個人的関係を築き上げたいことを示しています。日本は『去る者日々に疎し(さるものはひびにうとし)』ということわざがあります。つまり、親しい関係を作るように頻繁に会う必要があるという意味です。COP26で、両首相は会合しましたが、今回の訪問は両首相が複数の問題を詳しく話し合うチャンスとなります。」
両国関係はかつてないほど良好な発展段階に入っていますが、両国はその関係に新たな段階を切り開きたい意向があります。今回のチン首相の訪問を通じて、「ベトナムは日本の親友、信頼に足るパートナーであり、日本を支持し、日本とともにアジアの平和・安定・協力・発展に貢献していく用意がある」というメッセージが発信されています。