(VOVWORLD) - 2018年に入ってから、朝鮮半島情勢は多くの積極的な兆しを見せています。中でも、アメリカのトランプ大統領が朝鮮民主主義人民共和国の指導者と 会合する用意があると言明したことは意味深いものと評されています。アナリストらは、「朝鮮半島での和平プロセスは多くの問題を抱えているものの、展望が ある」と楽観視しています。
2017年、ピョンヤンとワシントンは「ミサイルの発射実験・制裁」という悪循環のサイクルに陥っていましたが、2018年に入って、北側のキム・ジョンウン最高指導者は韓国側と対話する用意があると表明しました。これに対し、ムン・ジェイン韓国大統領は、あらゆるチャンスも見逃さないという姿勢を示しています。
(写真:Google map)
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転換点
朝鮮民主主義人民共和国の代表団のピョンチャンオリンピックへの参加に次ぎ、ムン大統領は特使団を北側に派遣しました。これは、南北関係の局面を変えるものと見られています。
3月5日、韓国の特使団は平壌を訪問し、世界を破滅的な戦争に巻き込みかねない危機的な状況を打開するために、北側の最高指導者であるキム・ジョンウンと会談を行い、朝鮮半島における軍事的な緊張緩和や、韓国との対話の推進などについて意見交換をしました。
キム・ジョンウン氏は5日、韓国の特使団の訪問にちなんだ朝鮮労働党中央本部での式典で、南北朝鮮の関係の急速な発展や、朝鮮半島の歴史の新たな時代の開始に対する北側の支持を表明しました。また、朝鮮中央通信は6日、「キム・ジョンウン氏は南北首脳会談に向けて、満足のいく合意を得らた」と報じました。
加えて、アメリカ大統領が北側の指導者との会合を受け入れることも朝鮮半島情勢の転換点を作り出すものと見られています。特に、韓国のメディアが、同国の政府当局の話として、「4月末に南北軍事境界線にある板門店で、南北朝鮮の歴史的な首脳会談が行われる」と発表しました。
慎重な姿勢
しかし、解決すべきの問題も山積していると指摘されています。先ずは、関係者の慎重姿勢です。韓国統一省のペク・テヒョン報道官は12日、アメリカと北側のの首脳会談について、「北朝鮮は正式に何の反応も示していない」と明らかにしました。
同報道官によりますと、北側がアメリカの体制責任者との対話について何も語らないのは北朝鮮が警戒しているためだとしました。また、南北朝鮮の首脳会談は4月末に板門店で開催される予定ですが、アメリカと北側の首脳会談の開催場所はまだ明らかにされていません。
2017年末までの状況と比べ、今年初めから、朝鮮半島情勢が一段と改善されたといえます。しかし、アナリストらによりますと、朝鮮半島の危機の唯一の解決法は、双方が態度を軟化させ、対話を行うことだとしています。