朝鮮半島情勢をめぐる問題

(VOVWORLD) - この数日、朝鮮半島情勢に関する積極的な兆しがみられ、南北朝鮮の関係が徐々に改善されていることを示しています。双方の言動は、朝鮮半島情勢の行き詰まりを打開するための前提になる見通しです。

2017年の一年中、朝鮮半島情勢の緊張は続いていました。戦争が勃発する懸念もありました。そのため、いかなる積極的な兆しは国際世論の特別な関心を集めています。

積極的な動き

2018年に入って、北側は韓国に柔軟な姿勢を示しています。朝鮮民主主義人民共和国がピョンチャン冬季五輪に選手団をエントリーさせ、この問題に関し韓国側と交渉したい意向を表明したことはその証と見られています。その直後、今月9日に軍事境界線にある板門店で行われた高官級会談で、両国は軍事ホットラインを約2年ぶりに再開することに合意しました。

朝鮮半島情勢をめぐる問題 - ảnh 1                      南北朝鮮のある交換級会談

続いて、平昌冬季五輪に合わせ、南北が合意した北側の景勝地・金剛山での合同文化行事開催とマシンニョンスキー場での合同練習実施の準備のための韓国政府の先発隊の朝鮮入りに同意しました。

これらは、北側の態度の大きな変化と見られています。それに対し、ワシントンとソウルは歓迎しています。北側へ強硬姿勢を示してきたアメリカのトランプ大統領は南北朝鮮による対話が進んでいる間は軍事行動を控える考えを明らかにし、平昌冬季五輪の開催中は平和の祭典の成功を優先する韓国側に配慮を示しました。

一方、韓国のムン・ジェイン大統領は、キム・ジョンウン朝鮮労働党委員長が平昌五輪参加や南北当局者会談開催の用意があるとしたことについて、「平昌五輪を南北関係改善と平和の画期的な契機にしようというわれわれの提案に呼応したもの」と評価し、歓迎の意を表明しました。

これらの動きは、南北のスポーツ関係においてかつてないものであり、双方の冷え込んだ関係を暖めることに役立つと評されています。

チャンスから行動へ

国際社会も最近の朝鮮半島での積極的な動きを歓迎しており、関係各側に対し、問題を平和的措置で解決するよう呼びかけています。しかし、アナリストらは、「これらの動きは双方関係改善プロセスの始まりに過ぎず、チャンスを掴むためには、双方の具体的な措置と相互信頼などが必要とされる」と指摘しています。

アメリカのニッキー・ヘイリー国連大使は1月2日、北側の新たなミサイル発射準備について警告し、「北朝鮮が非核化への歩み寄りを見せない限り、予定されている南北会談をアメリカ政府が重要視することはないだろう」と述べました。

ヘイリー国連大使は記者団に対し、「アメリカ政府は、北朝鮮が再びミサイル発射を準備している可能性があるとの情報を得ている」と語った上で、「アメリカ政府は、そのような事態が起こらないことを望むが、もし、実験を行った場合には、北朝鮮に対してさらなる強行手段を打ち出さなければならない」と発言しました。

朝鮮半島情勢は積極的な兆しを見せていますが、非核化プロセスが多くの問題を抱えているのは明らかです。こうした中、今後、関係者らがどのような措置をとるかが焦点となっています。

ご感想

他の情報