(VOVWORLD) - 今年の8月10日はベトナムの枯葉剤被害者の日が59周年目を迎える記念日です。
この日にあたり、国内各地で枯葉剤被害者を支援するための様々な活動が行われています。また、剤被害者とその子孫の生活水準の向上を目指し、複数の政策が充実されてきました。
枯葉剤被害者にプレゼントを手渡す(写真:TTXVN) |
1961年、アメリカ軍がベトナムに散布した猛毒のダイオキシンを含む枯葉剤により、枯葉剤を浴びたベトナム人の数は480万人、化学戦争の被害者数は 3百万人を超えています。また、難病にかかっている人は数百万人、死亡した人は数十万人となっています。
全社会の関心事
この間、国内各地で枯葉剤被害者の見舞いや、贈り物の贈呈、健康ケアなど一連の活動が行われています。南部ドンナイ省でベトナム枯葉剤被害者協会中央委員会、ドンナイ総合病院、ドンナイ省の枯葉剤被害者協会は共同で地元の枯葉剤被害者およそ200人の健康診断と治療を無料で行いました。また、同省の枯葉剤被害者協会は枯葉剤被害者らに260人分の贈り物を渡しました。一方、2万9千人という国内最多の枯葉剤被害者を抱える北部タイビン省で枯葉剤被害者の家族の見舞いやプレゼントの贈呈などが行われてきました。
各レベルの行政府の関心や保護ケアの傍ら、国内各地の企業や個人は枯葉剤被害者の支援を積極的に行っています。
具体的な政策
枯葉剤は遺伝子に悪影響をもたらし、その影響が数世代にも及ぼし、枯葉剤を浴びた人の子孫に身体障害、知的障害、発達障害などの障害を生じています。長年にわたり、枯葉剤による後遺症の克服作業や枯葉剤被害者の保護、支援はベトナム国家の社会保障政策の重要な一翼として実施されています。革命功労者や枯葉剤被害者を対象とする複数の優遇政策が発行されました。
毎年、国家は枯葉剤被害者の補助や健康ケア、リハビリ、また、枯葉剤により深刻な被害を受けた地域の支援を目指し、国家予算に数兆ドンを計上しています。労働傷病軍人社会事業省・社会補助局のファム・ティ・ハイ・ハ副局長は次のように語りました。
(テープ)
「現時点で革命功労者優遇法令に従って、920万人が革命功労者として認定されました。そのうちの32万人は戦争に参加し、その子供が枯葉剤による被害を受けた人々です。また、障がい者法に基づき、我々は3百万人以上に障がい者証明書を発給しました。その中のおよそ百万人は毎月、補助金を支給されています。」
この5年間、各レベルの枯葉剤被害者協会は枯葉剤被害者擁護・リハビリ・職業訓練センターの建設や生産発展への貸出、チャリティハウスの建設などのための募金を集めています。今後、ベトナム枯葉剤被害者協会は関係機関に対し、革命功労者の優遇政策を経済社会状況に見合わせ、枯葉剤被害者とその子孫の補助を強化するため、この政策の改正を提案する計画があります。
戦争中、アメリカ軍が散布した枯葉剤によるベトナムの環境破壊と人々の健康に対する被害の克服は長期的かつ差し迫った課題としてみなされています。各レベルの地方行政府と社会コミュニティは力を合わせ、枯葉剤被害者の生活改善に取り組んでいます。