米副大統領 シンガポールとベトナムを歴訪 東南アジア重視をアピール

(VOVWORLD) - バイデン政権にとってインド太平洋地域は政権発足当初から重視してきた地域であり、東南アジアはその中心に位置します。

8月22日から24日にかけて行われたシンガポール訪問に続き、アメリカのハリス副大統領は24日にベトナム公式訪問を開始しました。ハリス氏のアジア外遊は就任後初めてで、バイデン政権の東南アジア重視の姿勢をアピールする狙いがあると見られています。

米副大統領 シンガポールとベトナムを歴訪 東南アジア重視をアピール - ảnh 1シンガポールに到着したハリス副大統領(写真:AP)

インド太平洋政策における東南アジアの重要性

7月の終わりに、ロイド・オースティン国防長官がシンガポール・ベトナム・フィリピン3ヵ国の歴訪を行いました。ベトナムとシンガポールが再び、バイデン政権の高官の外遊先となったことは、東南アジアが中心に位置するインド太平洋地域を重要視しているバイデン政権の姿勢の現われです。ハリス副大統領の東南アジア歴訪について、ホワイトハウスの高官は「バイデン政権にとってインド太平洋地域は政権発足当初から重視してきた地域であり、東南アジアはその中心に位置する。アメリカが各国にとって不動のパートナーであることを強調する訪問になる」としています。

シンガポールでは、ハリス副大統領はリー・シェンロン首相と会談した後、共同記者会見を行いました。記者会見でハリス氏は、インド太平洋地域のパートナーと連携し、ベトナム東部海域(南シナ海)を含む海上での法支配と航行の自由確保を目指す公約を再確認しました。

一方、ベトナムでは、ハリス副大統領はファム・ミン・チン首相と会談し、新型コロナ予防対策、経済、安全保障といった3つの分野における協力の強化策について話し合います。

ベトナム・アメリカ 共通利益を共有

バイデン大統領は就任以来、ベトナムを含む東南アジア地域に大きな関心を寄せています。ベトナムは、アメリカから最も多くの新型コロナウイルスワクチンを受け取った7ヵ国の中の一つです。今回の訪問で、ハリス副大統領は、ハノイに置かれたアメリカのCDC疾病予防管理センター東南アジア地域事務所の開設式に出席します。アメリカがCDC東南アジア地域事務所をハノイに置くことにしたことは両国の医療協力の重要な節目となっています。

貿易はハリス副大統領のベトナム訪問の主要な議題となります。現在、ベトナムはアメリカの貿易相手国の中で第13位に立っており、アメリカのグローバルなサプライチェーンの重要な拠点でもあります。新型コロナの影響を受けたにもかかわらず、ベトナムのアメリカへの輸出額は急増しています。しかし、新型コロナは、製造業やハイテクを始め、ベトナムに設置されているアメリカのサプライチェーンに悪影響を与えています。ハリス副大統領のベトナム訪問は両国がこの問題の解決策を見出すためのチャンスです。

ハリス副大統領によるシンガポールとベトナムの2ヵ国歴訪はバイデン政権の「自由で開かれたインド太平洋」へのコミットメントや、アジア重視の姿勢を示すことになることでしょう。

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