ズン首相
20日午前ハノイで、第13期国会第8回会議の開幕式で、グェン・タン・ズン首相は今年の経済社会状況と2015年の任務に関する報告を行ないました。報告の中で、ズン首相は「世界の状況が複雑に推移している背景の中で、ベトナムは経済面において著しい成果を収めた。そこで、ベトナム政府は来年に今年より高い経済成長の目標を掲げる」と強調しました。
2014年中、マクロ経済、投資経営環境、経済再構築が好転
ズン首相は「一年を通して、経済社会目標を実現する為に、政府は常に国会決議の方策に沿って、毎月、点検、評価、補充を行なう。その結果、今年1月から9月までの経済社会状況は好転し、インフレが抑制され、マクロ経済が安定化してきた」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは国会が出した経済社会目標を基本的に達成しました。これは、全党、全国民の大きな努力となっています。年初以来の消費者物価指数の上昇率は2・28%で、10年ぶりの低水準となりました。ベトナムの外貨備蓄残高も過去最高となってい
ます。」
このように語ったズン首相はまた、公的債務、政府債務、対外債務残高も管理可能な範囲に止まっている。しかし、公的債務は最近急増している。今年の政府の返済率は国家予算収入と比べ14・2%程度となっている。」と明らかにしました。
さらに、ズン首相は「経営環境、経済の競争力はいまだ低く。経済社会発展と国防安全保障の需要は大きいものの、人材力が不足している。」と訴えました。その他、国家予算の支出超過は高く、不良債務も高く、その処理スピードが遅れている。証券市場はまだ着実に発展していない。不動産市場の回復も遅いという状態が残っています。
2015年、今年より経済成長がより高くなるように取り組む
ズン首相は「ベトナムは2015年にGDP国内総生産伸び率を6・2%にするために取り組む。また、物価上昇率を5%にする。輸入超過率を輸出総額と比べ5%にする」と明らかにしました。これらの目標を達成するために、ベトナムはマクロ経済の安定化を継続すると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「柔軟な金融政策を実現し、インフレを抑制します。インフレの状況に従って利子を調整します。為替相場と外貨市場の安定化、外貨備蓄の増加、ベトナム通過ドンの価値を確保します。証券市場の健全な発展を推進します。国家予算支出の節約、賃金以外の常時支出を抑え、計画通りに支出超過を確保します。公的債務、政府債務、対外債務を管理可能な範囲に緊密に取り扱います。貿易振興活動の効果向上、投資発展にあらゆる力を活かします。」
このように語ったズン首相は「政府は経済再構築を成長モデルの転換と結び付けて推進する。」と明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「国営企業の再構築を加速させます。国営企業の株式化計画を完成させます。金融組織の再構築を継続し、財政能力や管理能力及び金融の質を向上させ、リスクを最小限にします。不良債務の処理を促します。資産管理会社の業務を向上します。2015年末までに、不良債務の残高を計画通りの3%にするよう取り組みます。農業再構築を新農村作りと結び付けて行ないます。農業生産への先進的な技術の導入を強化します。」
このように語ったズン首相は「ベトナムは今年の任務を全うする為に全力を尽くして努力している。来年の任務はもっと重い」と強調すると共に、全党、全国民、全軍及び政治システム全体は2015年の任務を立派に果たす為に決意を固めるよう希望を表明しました。