統一・平和・繁栄のASEAN共同体の構築へ向けて

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写真提供: Quynh Trung


ASEAN=東南アジア諸国連合は共同体の構築へ向けて長年にわたり準備作業を行なってきた結果、去る21日、ASEAN共同体の成立に関する声明に署名しました。

11月22日、マレーシアの首都クアラルンプールで開催されたASEANの第27回首脳会議で、加盟10カ国の首脳はパンギムン国連事務総長と対話8カ国の指導者の立会いの下、ASEAN共同体の成立に関する声明と2025年までのビジョンに署名しました。

世界フォーラムで、ASEANの役割が向上

声明によりますと、今年12月31日にASEAN共同体が正式に発足し、政治・安全保障、経済、文化社会の3本柱から構成されます。ASEANは新たな発展段階に入り、政治や経済面での連携が緊密化されると共に加盟諸国全体は社会的責任を分かち合い、共同の利益を得るとしています。

2025年までのASEAN共同体のビジョンには共同体を健全化させ、収めた成果を生かすとともに連携を深化させ、国民に向け、国民を中核とする共同体の実現を目指すと強調されています。また、国民は基本的な自由権をはじめ、質の高い生活や様々な利益を享受するようになります。

ASEANのレ・ルオン・ミン事務局長は「ASEAN共同体の構築は政治・安全保障分野などで大きな利益をもたらす。統一した共同体の形成により、ASEANは地域の平和・安全保障問題の解決策を主体的に提出することができる」との見解を示しました。ミン氏は次のように語りました。

(テープ)

「ASEANが打ち出した地域内の協力メカニズムはASEANだけでなく、アジア太平洋地域の平和、安定、安全保障、協力発展問題を話し合うための信頼に足るフォーラムとなっています。この地域は多様かつ複雑で、大国の関与が増していると見られます。」

ベトナム、共同の利益と責任を分かち合う

ASEAN共同体の構築は加盟諸国、とりわけベトナムに歴史的意義があるとみられます。共同体の誕生により、ベトナムが大きなチャンスを受ける一方、経済、貿易分野などで試練が伴います。ベトナムはこれに備え、市場開放や市場マーケッティング、平等で明確な競争、加盟国の責任、自国の未来とASEANの共通の未来との結びつけなどへの認識を向上させなければなりません。

レ・コン・フン外務次官は次のような見解を述べています。

(テープ)

「ASEAN経済共同体の設立により、ベトナムをはじめ、全ての加盟国は利益を受けると思います。ASEANは広範な市場であり、商取引を行なう傍ら、互いに助け合うことにより、さらなる発展を遂げるでしょう。第2、ベトナムは他の加盟諸国の豊富な労働力や資金を発展事業に活用することができます。ただ、チャンスには試練が伴います。共同体が誕生するに至り1、2年ではなく、長い歳月年がかかりました。それぞれの加盟国は共同体の健全化に力を入れなければなりません。」

ASEAN共同体の誕生はベトナムのASEAN加盟20周年にあたります。ベトナムはASEAN内の協力が国の発展にメリットを与えるとよく認識した上で、ASEANの連携、結合の強化に尽くす決意を示しています。

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