(VOVWORLD) - 地域と国際情勢が複雑に推移している背景の中でベトナムは2021年~2030年期の発展戦略の作成に際し、体制の充実、インフラ整備、人材開発といった3つの戦略的措置を断固として推進していくべきであるとしています。
21日、ハノイで、開催されていた「ベトナム改革開発フォーラム2019」で国内外の専門家らはこの見解を述べました。
2021年~2030年期の発展戦略はベトナムの迅速かつ持続可能な発展を確保し、2030年までにベトナムを低中所得国グループから脱出させたうえで、2045年の独立100周年をめどに繁栄した国へと成長させるため、重要な意義があると評されています。
現代的で参入できる市場経済体制の発展へ向けて
体制改革は連続的な過程です。市場経済体制の構築と充実は戦略的任務であり、迅速かつ持続可能な発展に原動力をつけ、経済再構築と成長モデルの刷新との連携や、工業化現代化事業を推進するものとなっています。計画投資省の元副大臣であるカオ・ベト・シン氏は次のように語りました。
(テープ)
「まず、国際通例に則って、現代的な市場経済体制へとシフトする必要があること。第2、市場を社会資源の調達と配分を左右するものにすること。第3、国家の役割の変遷を通じて、市場の役割や国家と市場との関係を変遷させること。第4、法治国家の建設と充実を集中的に行い、民主制を拡大し、公民権、人権を完全に履行させ、利益の衝突を無くす国家の運営メカニズムを設立することです。」
中所得国の罠の回避を目指すインベンション・イノベーション
包摂的なインベンション・イノベーションの推進はベトナムの迅速かつ持続可能な発展に前提を作り出す重要な要素であると見なされています。UNDP=国連開発計画ベトナム事務所のCaitlin Wiesen所長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムではインベンション・イノベーションは、デジタル技術の普及、企業の情報技術の導入、技術の浸透により推進されなければなりません。また、男女を問わず、キズつきやすい人々もインベンション・イノベーションに参加し、インベンション・イノベーションから得る利益を社会全体に分配する必要があります。政府はインベンション・イノベーション生態系づくりで中核的な役割を果たすべきです。」
繁栄したベトナムのための行動
計画投資省・発展戦略研究院のブイ・タト・タン元院長は2030年までにベトナムを繁栄した国家へと発展させ、2045年までのビジョンを実施するため、6つの方向を提案しました。タン氏の話です。
(テープ)
「第1、社会主義を志向する市場経済体制の質を向上させ、国家、市場、社会の関係を調和させること。第2、経済再構築を迅速かつ実質的に推進し、新たな成長モデルを定めること。第3、科学技術とインベンション・イノベーションを新たな成長モデルの原動力として発展させること。第4、都市部のインフラ・ネットワークを開発すること。第5、人間と文化・社会を集中的に発展させること。第6、環境保護、資源の効果的な使用、気候変動対応に尽力することです。」
ベトナム政府は「ベトナム改革開発フォーラム2019」に提出された国内外の専門家の意見や提案を参考にして、2021年~2030年期の発展戦略、中でも2021年~2025年期の経済社会発展5ヵ年計画案を完成するとしています。