(VOVWORLD) - 行政システムのリストラと公務員の質的向上は政府にとって重点的な任務となっています。
国の行政システムのリストラは、公務員のリストラに関するベトナム共産党政治局の決議「39号」を始め、国と党の多くの文書で定められている重要な課題です。これは、ハノイで開催中の第12期ベトナム共産党中央執行委員会の第6回会議の主要な議題でもあります。
党中央執行委員会第6回会議の開幕式で発表しているチョン書記長 |
ある県の公務員のうち50人をリストラすると、1年間で数億ベトナムドン相当の歳出が削減できるようになるという試算があります。ベトナム全国の63の省と市に属する約700の県で実施すれば、節約できる予算は大きいはずです。2021年をめどに、全国の公務員の1割を削減すれば、節約できる予算は70兆ベトナムドン(日本円3500億円)にのぼるとみられています。
最初の成果
行政システムのリストラは全国各地で展開されていますが、一定の成果を収めています。例えば、北部山岳地帯のハザン省では、2016年に部署を縮小したことにより、240億ベトナムドン(日本円で1億2千万円)の歳出を節約することができました。また、部署の縮小は、活動の効果向上につながっているという評判もあります。
政府は、政府関連機関の部署縮小を進めています。先ごろ、政府は、商工省の機能・任務・権限・組織に関する決議「98号」を公布しました。これによりますと、商工省の部署は35から30に下がりました。そして、内務省の部署縮小も進められています。内務省のレー・ヴィン・タン大臣は次のように語りました。
(テープ)
「政府の決議「34号」は内務省の部署を1つ削減しただけですが、内務省は、ダナン市やホーチミン市などにある代表事務所を閉鎖しました。内務省内部のリストラは各部署の二十機能の防止に寄与していると思います。」
今後もさら進める
しかし、公務員のリストラに関する共産党政治局の決議「39号」が展開されていますが、大きな変化はないと言えます。しかも、国家予算から給料や手当てをもらっている人数は約400万人にのぼっており、2年前と比べ、およそ10万人増えています。これにより、国家予算の65%は給料と手当てに充てられています。
内務省の専門家ディン・ズイ・ホア博士によりますと、行政システムのリストラがあまり効果をあげていない理由は科学的に実施されていないことにあるとしています。ホア博士は次のように語りました。
(テープ)
「国会は政府に対し、行政機関に所属する総局や局、課に関する議定書の作成を求める必要があると思います。これは、それらの組織づくりの透明性と効果につながると思います。政府のこの議定書を国会に報告し、全国で展開すれば、その実効性が高くなるでしょう。」
昨年の第12回ベトナム共産党大会で、党の建設と健全化、そして、行政システムのリストラとその効果向上は2つの大きな任務とされています。その中で、行政システムのリストラと公務員の質的向上は政府にとって重点的な任務となっています。