(VOVWORLD) - ガン議長の今回の歴訪は、議会外交の役割を発揮させることが狙いです。
3月28日から4月8日にかけて、ベトナムのグエン・ティ・キム・ガン国会議長は、モロッコ・フランス・EP欧州議会への訪問、及び、IPU列国議会同盟の第140回総会への出席のため、今年2度目の歴訪を行っています。ガン議長の今回の歴訪は、議会外交の役割を発揮させることが狙いです。
各国との2国間関係強化
ガン議長の最初の訪問先はモロッコです。現在、ベトナムとモロッコの関係は良好に発展しており、2017年末、モロッコのHabib El Malki下院議長の就任後、初の外遊先としてベトナムを訪問しました。この機に、双方は両国の議会協力覚書を締結しました。ベトナム国会がアフリカの国の議会と協力覚書を締結するのはその協定がはじめてとなりました。
今回の訪問を機に、双方はこうした良好な関係に基づいて、両国国会の協力をさらに拡大させる具体的な措置について話し合います。また、貿易・投資・観光・銀行・エネルギーなどの分野における両国の協力方向についても意見交換をする見込みです。
両国関係の展望について、在ベトナムモロッコ大使館のファルハネ大使は次のように語りました。
(テープ)
「モロッコとベトナムの協力関係は明るい未来を迎えていると思います。地理的距離と文化上の障壁を超えて、政治・経済・文化における協力関係は効果的に強化されるはずです。これは両国の利益と繁栄に合致しますから。」
モロッコ訪問後、ガン国会議長はフランスを公式訪問します。この訪問は、グエン・フ・チョン党書記長・国家主席によるフランス訪問の1年後であるから、チョン氏のフランス訪問で達成された合意の実施状況を評価するものであるとみられます。
多国間関係の促進
ベトナム国会とEP欧州議会の協力関係は、ベトナムとEU欧州連合の全面的な協力関係の柱の一つです。また、ベトナムが欧州議会にベトナム・EU自由貿易協定の早期締結・批准を働きかけている背景の中で、今回のガン議長の訪問は大きな意義を持っています。ベトナム・EU自由貿易協定の展望について、2018年にベトナムを訪問した欧州議会国際貿易委員会のBernd Lange委員長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム・EU自由貿易協定は、ベトナムをはじめ、双方の経済発展に利益を与えると思います。そのため、双方は残されているいくつかの内容について合意を達成し、今回の欧州議会に批准されることを期待しております。」
そして、ガン国会議長の今回の歴訪の最後の訪問先は、IPU列国議会同盟の第140回総会を開催する中東カタールです。2018年から2019年期のIPU副議長国としてベトナムはIPUの諸活動に積極的に参加しており、議会外交の役割を発揮させることを通じて地域と世界の差し迫った課題の解決に貢献しています。