(VOVWORLD) - 人材はそれぞれの国の成功と進歩を左右する要素であり、その中で、人材の発展度合は社会進歩と公平、持続可能な開発を評価する尺度となっています。
ベトナムの2011年から2020年期の経済社会発展戦略では人材開発は経済社会発展モデルの変更に突破口を開くとともに、持続可能な開発や国家の競争力の向上に土台をつくるものであると定められました。
質の高い人材とは任務を立派に果たすため、高い知恵、技能を持つとともに、国の工業化・現代化事業と第4次産業革命の要求に応えられる人材です。これまで、ベトナムは質の高い人材の誘致と採用に関する様々な政策を公布してきました。
豊かなリソース
質の高い人材は迅速で持続可能な経済発展を左右するものであり、知識経済の発展が進められている背景の中で他のリソースの調達・活用に決定的な役割を果たしています。
チュオン・アイン・ズン副局長 |
ベトナムで就労年齢にある国民の割合は総人口の76%以上を占め、ASEAN諸国の中で3位に立っています。また、「人口構成の黄金期」の最中にあることは人材開発のためのメリットとなっています。
労働傷病軍人社会事業省・職業訓練総局のチュオン・アイン・ズン副局長は次のように語りました。
(テープ)
「人口構造の黄金期についてよく触れています。我が国の労働者数は5500万人を超え、その大多数は若い労働者です。このメリットを活用すれば、人材開発がスムーズに進むでしょう。」
ベトナムは人材開発で目覚ましい成果を収めてきました。グローバル競争力ランキング2019年版で、ベトナムは職業訓練で13ランクも引き上げました。現在、政府は質の高い人材開発に関する政策を点検し、同分野への巨額の投資を調達しています。
主要な方向
ベトナムを含め、世界各国は第4次産業革命に入っており、人材面での競争にさらされています。一方で、世界経済への広範な参入に際し、ベトナムは新世代のFTA=自由貿易協定に盛り込まれた労働基準を満たさなければなりません。ベトナムは人材の質的向上を目指す教育方法を刷新し、人材の需給バランスを確保できれば、人材はベトナムの大きなメリットになるとしています。こうした事情を踏まえ、労働傷病軍人社会事業省は重点的な分野、部門の開発計画を作成し、職業訓練施設の発展への投資を推進するとともに、先進国から職業訓練カリキュラムを導入してきました。経済専門家であるレ・ダン・ゾアンさんは次のように語りました。
(テープ)
「先進技術を擁する外資系企業を中心に、企業との協力を進める必要があります。ベトナムの職業訓練学校は外資系企業と連携して、その教育カリキュラムに沿って、教育事業を行えば、質の高い人材を育成するでしょう。」
一方、国会・社会問題委員会のブイ・シ・ロイ副委員長は次のような見解を述べました。
(テープ)
「15歳以上の労働者に対する職業訓練に集中するのではなく、労働傷病軍人社会事業省、とりわけ職業訓練総局は紡績縫製、皮革産業の労働者を中心に就業中の労働者数百万人を再訓練する必要があります。これまで、政府と労働傷病軍人社会事業省は学生に対する職業訓練に関し、正しい方向を歩んできました。」
職業訓練施設の再編や職業訓練における企業との連携などは人材の質的向上に向けての必至の課題となっています。これらの解決策は新たな発展段階に備えるためのベトナムの人材開発戦略の目標として掲げられています。