(VOVWORLD) -9日、ハノイで、ASEAN=東南アジア諸国連合の第53回外相会議と関連会議が開幕しました。これは、2020年のASEAN議長国としてのベトナムにとって一連の最重要会議となっています。新型コロナウイルスが蔓延する中で、ベトナムは今会議の成功に全力を尽くして努力しています。
第53回ASEAN外相会議の開幕演説に立ったフック首相=TTXVN
|
第53回ASEAN外相会議と関連会議には、ASEAN加盟諸国とアドバイザー国から27の代表団が参加しています。会議は、ASEAN共同体構築や大規模なイニシアチブの実施状況や、新型コロナ対策に向けた協力などを点検する他、新たなパートナーとの関係樹立や、平和と持続可能な安全保障に対する女性の役割の促進などの内容を討議することになっています。
第53回ASEAN外相会議と関連会議を主宰するミン副首相兼外相(中央)=Công an nhân dân紙 |
ASEANの新たなパートナーとの関係樹立
設立されて以来のこの53年間、ASEANの地位と役割は日増しに高まっています。これまでに、幾つかの国は、ASEANとの間のパートナシップの樹立を申請しています。これについて、ベトナム外務省のグエン・コック・ズン次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「現在、ASEANは、幾つかの国から『完全な対話国』、『分野別対話国』、『開発パートナーシップ』という3つの関係レベルにおいてパートナシップの樹立を申請されてきました。例えば、最近、イギリスはASEANの『完全な対話国』になるよう申請しました。また、ASEANは、モロッコやアラブ首長国連邦、及び幾つかの国との『分野別対話国』の樹立を検討しています。その他、幾つかの国は、東南アジア友好協力条約への加盟を申請しています。ASEANはこれらの申請を検討中です。」
新型コロナウイルスの感染拡大が世界に広まり、ASEAN地域内のサプライチェーンが寸断されました。そこで、疫病終息後の経済克服はASEANの優先課題の一つとなっています。ASEANは、疫病終息後の経済克服枠組みの作成を促すと共に、RCEP=東アジア地域包括的経済連携の締結を推進しています。ズン外務次官はさらに次のように強調しています。
(テープ)
「RCEPの締結はASEANの今年の最優先課題の一つです。ASEAN2020の議長国としてのベトナムは、年末にRCEPの締結を目指して取り組んでいます。先ごろ開かれたRCEP交渉の経済閣僚会合は、各国間の幾つかの合意を達成しました。今後の、閣僚会合などでは、RCEP交渉に関する内容は合意されるよう期待しています。」
ASEAN内連携の維持に向けた多くの構想
新型コロナウイルスはASEAN内の協力活動に多くの影響を与えましたが、年初以来、ベトナムは、ASEAN議長国の任務を果たすために努力してきました。ベトナムは、疫病対策や、ASEAN共同体構築、ASEANのパートナシップの促進、ASEANの中核的な役割の強化などを目指して、ASEAN内連携の維持と促進に向けた多くの構想を提案してきました。多くの国の指導者や、国際世論は、「ベトナムはこの数カ月間、ASEANの議長国の任務を立派に果たしてきた」という同じ評価を出しました。
今回の第53回ASEAN外相会議の枠内で、ベトナムは、サブリージョン開発に関するASEAN調整委員会会議、平和と持続可能な安全保障に対する女性の役割の促進に関するASEAN外相対話、ASEAN諸国の外相とAICHR=ASEAN政府間人権委員会との対話を主催します。ベトナムは、主体性と責任のあるASEAN議長国の牽引役を示しています。これらの会議は、「結束、主体的適応」という精神に向けたベトナムの努力となっています。