ASEAN首脳会議 ビジョンを現実へ


6日、ベトナムのグエン・スアン・フック首相は、ラオスの首都ビエンチャンで6日から8日にかけて開催される第28回と第29回ASEAN首脳会議と関連各会議に出席するため、ラオスへ向かって出発しました。今回の会議で、ベトナムは、ASEAN内の団結と統一を強化して2025年までのASEANビジョンを精力的に展開するために引き続き積極的な加盟国としての役割を果たす方針です。

今回のASEAN首脳会議には、ASEAN加盟10カ国の首脳のほか、中国、日本、韓国、アメリカ、ロシア、インド、オーストラリア、ニュージーランドの首脳、及び、国連事務総長が出席しています。「ダイナミックなASEAN共同体のために、ビジョンを現実へ」と題する今回の会議は、ASEANの結合・団結・統一の強化、地域問題解決におけるASEANの中心的な役割の強化、ASEANと相手国との協力拡大のための措置について協議する場となっています。

ASEAN首脳会議 ビジョンを現実へ - ảnh 1
フック首相

ASEANビジョンの展開を促進

ASEAN共同体が2015年12月31日に設立されたのは東南アジア地域の結合過程にとって大きな節目であると評されています。ASEAN共同体は2025年までのASEANビジョンを実現させるために取り組んでいます。ベトナムのレー・ホアイ・チュン外務次官は次のように語りました。

(テープ)

「ASEAN共同体が設立されて以来、ASEANの著しい成果は、立てられた計画を精力的に展開していることです。例えば、安全保障分野で、計画の2、300項目が実現されました。経済分野においては、ASEANは、ASEAN共同体内の合意を実際に移すと共に、相手国との連携を強化しています。また、ASEAN共同体の誕生は国際世論の注目を集めており、国際社会におけるASEANの地位は高まっています。」

現在、ASEANは相手国との協力を促進させています。これまで、86の相手国はASEAN駐在大使を派遣しているのに対し、ASEANは世界の50カ国でASEAN事務所を設立しています。そして、先ごろ、ASEANは、(TAC)東南アジア友好協力条約への加盟を希望していたチリ、イラン、エジプト、モロッコの提案を受け入れました。さらに、多くの国と国際組織はASEANとの関係をさらに拡大する意向を示しています。

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チュン外務次官

ASEAN内の団結を強化

ASEANが今日のように発展したのは地域の平和・安定が維持されていることによるものです。しかし、近年、ASEANはベトナム東部海域(南シナ海)問題を始め、安全保障面での多くの試練に直面しています。こうした試練のせいで、ASEANが別れているとの懸念についてアメリカ駐在ベトナム大使館のファム・クアン・ビン大使は次のように語りました。

(テープ)

「ASEANが収めた最も重要な成果は平和的かつ安定的な環境を維持することです。また、ASEAN相手国との連携を強化するため、多くの枠内やフォーラムができました。そして、ASEANは地域のマナー標準が作れました。ASEANはこうした3つの面において重要な役割を果たしています。もしASEANがなければ、大国間の摩擦、及び、大国と小国の取引は常に、地域の共通利益に合致するものとは言えません。ASEANの道のりを振り返るとき、こうした3つの面を見ると、ASEANはやはり地域の中心的かつ重要な役割を果たしていると言えるでしょう。」

ベトナム 積極的なメンバーとしての役割を

ベトナムは常に、ASEANの発展のために全力を尽くしています。マレーシア駐在ベトナム大使館のファム・カオ・フォン大使は、2025年までのASEANビジョンを実現させるために、ベトナムは積極的なメンバーとしての役割を果たしています。フォン大使は次のように述べました。

(テープ)

「ASEANはASEAN加盟国の共同の家で、ASEAN加盟国の全てはその家のために貢献しなければなりません。ASEAN共同体は全ての加盟国のもので、全ての加盟国の力を必要としています。これは全ての加盟国の共通利益となっているのです。」

今回のASEAN首脳会議で、ベトナムはほかのASEAN加盟国と協力して、ASEANを新しい発展段階に押し上げるために取り組んでゆく方針です。


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