ベトナムにおける人工知能技術開発

(VOVWORLD) -ベトナム政府が批准した人工知能の研究・開発・応用に関する国家戦略は、人工知能の研究・開発・応用を推進し、第四次産業革命における人工知能を重要な技術分野に発展させるという目標を設定しています。

イギリスのオックスフォード・インサイツが世界181か国・地域を対象に調査した「2022年の各国政府の人工知能(AI)への備え度指標」によりますと、ベトナムの順位は、前年から7ランクアップの55位となっています。また、ASEAN=東南アジア諸国連合域内では、前年と変わらず10か国中、6位につけています。この結果は、ベトナムにおけるAI技術の発展度合いを示しています。

2021年1月26日にベトナム政府が批准した人工知能の研究・開発・応用に関する国家戦略は、人工知能の研究・開発・応用を推進し、第四次産業革命における人工知能を重要な技術分野に発展させるという目標を設定しています。

この戦略によりますと、ベトナムは2030年までに、東南アジア地域と世界におけるイノベーション、人工知能ソリューションとアプリケーションの開発拠点になることです。

現在、ホーチミン市、ハノイ、ダナン市、トゥアティエンフエ省などの多くの省・市は、医療、教育、公的行政サービスなどに人工知能の応用を行っています。

トゥアティエンフエ省では、人工知能を搭載したスマートシティアプリ「Hue-S」が2018年6月に試験的に運営され、2019年5月に本格的に導入されました。現在、およそ10社の企業はこのアプリで15種類のデジタールサービスを展開しています。また、アプリのダウンロード数は 80万0000 件を超えています。

他方、多くの企業は人工知能を搭載した複数の製品を生み出し、人々に新しい体験をもたらしています。2013年、最大手のIT企業FPTソフトウェアグループは人工知能技術の研究と開発に投資を行いました。現在、同グループは、人工知能を搭載した製品、人工知能ソリューション、人工知能プラットフォームを形成しました。このグループは、人工知能の研究と開発に約1300万ドルを拠出することを公表しました。

その一方で、ベトナム軍隊通信グループ「ベトテル (Viettel)」は、「ベトテルAIオープン・プラットフォーム(Viettel AI Open Platform)」を運営することにより、複数の個人や、組織、企業がアプリケーションを統合してスマート化するのに役立つ多くのツールを提供しました。現在、7万余りの個人、組織は、このプラットフォームの利用を登録しています。ベトテルはまた、個人識別、データベースのセキュリティ、監査などに人工知能の応用技術開発に成功しました。

多くの大手企業は、人工知能の発展傾向を把握して、ベトナムにAI研究開発センターを建設・開発しており、世界の著名な専門家を誘致しています。同時に、多くのスタートアップ企業は、新しい製品、サービスにAI技術を応用しています。AIを搭載した製品の開発は、人工知能の急速な発展を推進するだけではなく、ベトナムにおけるデジタルトランスフォーメーションを加速させることです。

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