工業団地が集中している北部バクニン省は今回の新型コロナに甚大な被害を受けている地方の一つです。しかし、バクニン省は地元で初めての感染症例が発生した直後、迅速、かつ、臨機応変な対応策を講じていました。バクニン省はそれぞれの地方での感染の動きを基礎に、感染地区の特定、封鎖すると共に社会的距離措置をとっています。

バクニン省は他省から同省に繋がる陸路と水路の各ルートに検問所を再設置する他、市場に行く回数を制限するため、市場に行くカードを発行すること、午後8時から午前5時までの間は、不要不急の外出をしないこと、在宅勤務を勧告しました。

特に、バクニン省は省内にある各工業団地で働いている労働者に対し、一時的に、工場で生活を送るよう要請しました。これは生産活動をしながらも、新型コロナの蔓延に歯止めをかけるため、前例のないものです。バクニン省の各工業団地管理委員会のブイ・ホアン・マイ委員長は次のように語りました。

（テープ）

「私たちは工業団地内にある各工場に対し、労働者の半数を減らすよう求めました。食事をする時も、休憩をする時も、寝る時も、人と人との安全な距離を取るよう要請しています。これらの条件を満たす工場しか、生産活動が続けられません。」

これらの臨機応変な対応策により、現在、バクニン省は新型コロナの流行に歯止めをかけると共に、経済社会発展を維持しています。

一方、現時点で、中部沿海地帯ダナン市では新型コロナウイルス感染症の新規感染者が確認されていますが、2020年8月に同市で発生した新型コロナ禍への対応から得られてきた経験を生かして、同市は主体的な対応策をとっています。ダナン市で新型コロナ感染者が確認された直後、同市は感染ルートを追跡、集中隔離、社会的距離措置などを行っています。ダナン市医療局のゴ・ティ・キム・イエン局長は次のように語りました。

（テープ）

「ダナン市の医療部門は感染の有無を判断するための検査には医療従事者の他、学生も参加してくれました。そのため、一日、１０万もの検体を採取できた日もあります」

新型コロナ対応における医療部門の創造性と臨機応変さ、および、企業と全国民の熱心な応援はベトナムが新型コロナウイルス感染症の第４波を乗り越える原動力になることでしょう。