EU、新たな移民危機に直面

(VOVWORLD) - この頃、トルコ北西部エディルネ県から国境を越えてギリシャ側へ入ろうとした難民らが、ギリシャ側の治安部隊と衝突しているニュースは世界のマスメディアに大きく報道されています。欧州は2015年の欧州難民危機の再来に直面する恐れがあります。

トルコが国内で急増するシリア難民のEU=欧州連合への移動を容認したことに対し、隣国のギリシャが国境を封鎖するなど強硬な姿勢で応じて、混乱が広がっています。トルコは2016年、EUとの協定で難民をEUに入境させないと確約しましたが、方針を転換しました。それ以来、数万人ともされる難民がギリシャに向けて押し寄せる事態となっています。EUが資金援助する代わりにトルコが難民を引き受けることを約束した2016年の合意を順守するよう求めました。 

トルコはこれまで、世界最大の難民のための活動に関する支援不足について懸念を示していますが、EUに対する圧力を強め、2016年に合意した移民支援金60億ユーロ(約7200億円)に10億ユーロ(約1200億円)を追加するというEUの提案を却下したと発表しました。政治アナリストらによりますと、シリア内戦が複雑に推移している背景の中で、トルコは、難民問題を利用して、トルコのシリア内戦への干渉を非難しているEUに圧力を強めているとしています。

EU内部は依然として統一した難民政策に一致に至っていません。さらに、EU諸国の一部が難民問題について一方的な政策をとっていることは、EUの協調に悪影響をもたらしています。そのため、難民問題は依然としてEUにとって最大の試練であると言えるでしょう。

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