ゼレンスキー大統領アメリカへの電撃訪問

(VOVWORLD) -先週、アメリカ経済が2022年に初めてプラス成長を遂げたことや、EU=欧州連合がガス上限価格で合意したこと、新型コロナが世界各国で複雑に推移していることなどに加えて、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領のアメリカへの電撃訪問は国際世論の注目を集めていました。
ゼレンスキー大統領アメリカへの電撃訪問 - ảnh 1(写真:AFP)

21日、ゼレンスキー大統領はワシントンに到着し、ホワイトハウスでバイデン大統領と会談しました。この後、米連邦議会の上下両院合同会議で演説を行いました。アメリカでの滞在はわずか数時間しかありませんでしたが、今回の訪米の意義は象徴的意味合いを大きく超えるものとみられました。バイデン大統領がゼレンスキー氏をワシントンに招待したのは、電話ではなく対面での会談でこそ実質的な成果が得られるという確信があったからです。

会談を終えた両者は、衝突が新たな段階に突入したとの認識を明確にしました。ゼレンスキー氏の訪米を前にして、バイデン大統領は「アメリカはロシアの軍事衝突が継続する限りウクライナに対する支援を継続するだろう」としながら、ウクライナに18億5000万ドル(約2400億円)規模の追加軍事支援の方針を明らかにしました。また、「この支援パッケージにはパトリオットミサイルが含まれるだろう。パトリオットを訓練するには時間が少しかかるだろうが、これはウクライナがロシアからの侵攻を防衛するまた別の核心資産になるだろう」と話しました。

バイデン氏は会談後の共同記者会見で「必要な限り、ウクライナに寄り添う」と言明し、軍事支援の継続を確約しました。ゼレンスキー氏は「われわれは勝利する」と宣言し、徹底抗戦の構えを見せました。

その一方、ロシアのプーチン大統領は22日、首都モスクワで国内メディア向けに記者会見を開き、ことし1年を総括して「理想的な状況などはない。しかし全体としてロシアは自信をもって過ごした1年だった。来年を含む将来の計画を遂行する上で、支障をきたす懸念はない」と述べました。そのうえで「特別軍事作戦に関連することは絶対に必要な措置だと信じている。われわれの軍や兵士がロシアの利益や主権、そして国民を守っていることに感謝すべきだ」と述べ、改めて軍事衝突を正当化し、来年も継続する考えを強調しました。

アナリストらによりますと、ゼレンスキー氏の訪米は、わずか数日で2022年が終る背景の中で行なわれたものであり、ロシアとの軍事衝突に大きな変化をもたらす可能性があるとしています。

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